- 『おおかみこどもの雨と雪』の声優キャスト全員を一覧で紹介
- 宮崎あおい・大沢たかお・黒木華・菅原文太ら豪華俳優陣の役どころを解説
- 上白石萌音の声優デビュー作としても知られる本作の見どころ
- 細田守監督が描く母と子の13年間の物語のあらすじを紹介
- 映画公開から10年以上経っても愛され続ける名作の魅力に迫る
『おおかみこどもの雨と雪』声優キャスト一覧|宮崎あおい・大沢たかおら豪華俳優陣を紹介
- 主人公・花の声を担当したのは宮崎あおい
- おおかみおとこ役の大沢たかおはアニメ声優初挑戦
- 少女期の雪を演じた黒木華は本作で注目を集めた
- 韮崎のおじいちゃん役は名優・菅原文太の遺作のひとつ
- 上白石萌音が雪の友人・毛野役で声優デビューを果たした
『おおかみこどもの雨と雪』は、2012年7月21日に公開された細田守監督によるオリジナル長編アニメーション映画である。本作の大きな特徴は、プロの声優ではなく実力派俳優たちが声の演技を担当している点にある。細田守監督は『時をかける少女』『サマーウォーズ』に続き、俳優を起用することでキャラクターにリアリティと深みを与えることを追求した。
宮崎あおい、大沢たかお、黒木華、菅原文太といった日本映画界を代表する俳優陣に加え、当時まだ無名だった上白石萌音が参加するなど、後から振り返ると非常に豪華な顔ぶれが揃っている。
ここでは主要キャストの役どころと演技の魅力を詳しく紹介していく。
花(はな)役:宮崎あおい
本作の主人公であり、物語の語り手でもある花を演じたのは宮崎あおいである。花は大学生の時におおかみおとこと恋に落ち、二人のおおかみこどもを授かる。夫の突然の死後、女手一つで雪と雨を育てるためにすべてを捧げる強い母親だ。宮崎あおいは2005年の大河ドラマ『篤姫』で主演を務めるなど、日本を代表する女優のひとりである。宮崎あおいの温かく芯のある声が、どんな困難にも前向きに立ち向かう花の優しさと強さを見事に表現している。子どもたちが巣立っていく終盤では、母としての切なさと誇りが声ににじみ出ており、多くの観客の涙を誘った。
おおかみおとこ(彼)役:大沢たかお
花の恋人であるおおかみおとこを演じたのは大沢たかおである。ニホンオオカミの末裔として人間社会にひっそりと暮らしていたが、大学で花と出会い、家族を築く。物語の序盤で命を落とすが、花の回想を通じて彼の存在感は作品全体を貫いている。大沢たかおにとって本作がアニメ作品での声優初挑戦となった。大沢たかおは『JIN-仁-』や『キングダム』など数多くのヒット作に出演する実力派俳優であり、低く落ち着いた声がおおかみおとこのミステリアスでありながら穏やかな人柄を的確に表現している。
雪(ゆき)少女期役:黒木華
成長した雪の声を担当したのは黒木華である。幼い頃はおおかみに変身して野山を駆け回る活発な少女だったが、小学校に入学してから周囲の女の子たちに合わせておしとやかな振る舞いを身につけていく。おおかみである自分を隠し、人間の少女として生きようとする雪の葛藤を、黒木華は繊細な声の演技で見事に表現している。黒木華は本作の出演をきっかけに注目を集め、2014年には映画『小さいおうち』でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞。『重版出来!』『凪のお暇』など数多くの話題作に出演し、日本を代表する実力派女優へと成長した。
雪(ゆき)幼年期役:大野百花
幼い頃の雪を演じたのは子役の大野百花である。おおかみの姿に変身して元気いっぱいに暴れ回る幼少期の雪を、無邪気で明るい声で生き生きと演じている。雪が蛇やイノシシを追いかけ回すシーンは、大野百花の天真爛漫な演技があってこそ成立する名場面となっている。
雨(あめ)少年期役:西井幸人
成長した雨の声を演じたのは西井幸人である。幼い頃は泣き虫で引っ込み思案だった雨が、山の主である「先生」(キツネ)との出会いをきっかけに、自然の世界に惹かれていく過程を繊細に表現している。最終的におおかみとして山で生きることを選ぶ雨の決意を、西井幸人は静かな力強さで演じ切った。
雨(あめ)幼年期役:加部亜門
幼い頃の雨を演じたのは加部亜門である。姉の雪とは対照的に泣き虫で内気な雨の幼少期を、繊細な声の演技で表現している。加部亜門は舞台やドラマでも活躍する子役として知られている。
韮崎役:菅原文太
花が移り住んだ田舎の近所に住む老人・韮崎を演じたのは菅原文太である。『仁義なき戦い』『トラック野郎』シリーズで日本映画史に名を刻む大スターだ。無愛想で口が悪いが、畑仕事に苦労する花に対して「田舎で暮らすなら自分で作物を育てろ」と厳しくも的確な助言を与え、地域に溶け込めるよう手助けする。菅原文太の重みのある声が、韮崎の厳しくも温かい人柄を見事に体現している。「手前ぇで関わった土は手前ぇの責任だ」という韮崎の言葉には、菅原文太ならではの迫力と説得力がある。なお、菅原文太は2014年に逝去しており、本作は俳優としての晩年を飾る重要な出演作のひとつとなった。
草平役:平岡拓真
雪の同級生で、雪がおおかみであることに気づく少年・草平を演じたのは平岡拓真である。雪にとって初めて秘密を共有する存在であり、二人の関係は物語の重要なエピソードとなっている。草平は雪に引っかかれた傷をきっかけに雪の正体に気づくが、最後まで誰にも打ち明けずに雪を守り続ける。
草平の母役:林原めぐみ
草平の母を演じたのは、『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波レイ役や『名探偵コナン』の灰原哀役などで知られるベテラン声優の林原めぐみである。本作では俳優キャストが中心の中、数少ないプロ声優としてキャスティングされており、雪がおおかみであることに疑念を持つ母親の複雑な心情を的確に表現している。
田辺先生役:染谷将太
雪と雨が通う小学校の担任教師・田辺先生を演じたのは染谷将太である。当時まだ20代の若手俳優だった染谷将太は、その後『寄生獣』や大河ドラマ『麒麟がくる』の織田信長役などで主要キャストを務める実力派へと成長した。本作では、おおかみこどもたちを温かく見守る穏やかな教師役を自然体で演じている。
信乃のおかあさん役:麻生久美子
雪の友人の母親を演じたのは麻生久美子である。転校してきた雪を温かく迎え入れる地域の母親像を、柔らかな声で表現している。
土肥の奥さん役:谷村美月
田舎の住民を演じたのは谷村美月である。花が新しい土地で生活を始める際に関わる地域の人々のひとりとして、温かみのある田舎コミュニティの雰囲気を伝え、物語に彩りを添えている。
毛野役:上白石萌音
雪の学校の友人・毛野を演じたのは上白石萌音である。実は本作が上白石萌音の声優デビュー作であり、当時はまだ無名の中学生だった。2011年に第7回東宝シンデレラオーディションで審査員特別賞を受賞し、翌2012年に大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』で女優デビュー。同年、本作『おおかみこどもの雨と雪』で声優としても活動を開始した。その後2016年に『君の名は。』のヒロイン・宮水三葉役で社会現象を巻き起こし、一躍日本を代表する女優となった。本作への出演は、上白石萌音のキャリアにおける運命的な第一歩であったといえるだろう。
堀田のおばさん役:片岡富枝
花に野菜作りを教える近所のおばさんを演じたのは片岡富枝である。花が田舎暮らしに慣れていく過程で、実践的な農業の知識を伝授する頼れる存在だ。
細川役:中村正
田舎の近所に住む住民を演じたのはベテラン俳優の中村正である。韮崎をはじめとする地域の人々と共に、花と子どもたちを見守る温かいコミュニティを形成している。
『おおかみこどもの雨と雪』声優キャスト|あらすじと作品の魅力を解説
- 細田守監督のオリジナル長編作品第2作として2012年に公開
- 母と子の13年間を描いた感動の物語
- 興行収入42.2億円を記録した大ヒット作品
- 「人間として生きるか、おおかみとして生きるか」という選択のテーマ
- U-NEXT・Hulu・DMM TVなどの配信サービスで視聴可能
『おおかみこどもの雨と雪』は、国立大学に通う19歳の花が、教室で出会った謎の青年に恋をするところから物語が始まる。やがて彼がニホンオオカミの末裔である「おおかみおとこ」だと知るが、花の気持ちは変わらなかった。二人は愛し合い、雪の日に生まれた姉は「雪」、雨の日に生まれた弟は「雨」と名づけられた。しかし、雪と雨は人間とおおかみの両方の姿を持つ「おおかみこども」だったのである。
幸せな日々は長く続かなかった。ある日、おおかみおとこが突然命を落としてしまう。取り残された花は一人で二人の子どもを育てなければならなくなった。都会のアパートでは、子どもたちが泣くたびにおおかみの遠吠えに変わり、近隣からの苦情が絶えない。おおかみに変身してしまう子どもたちを都会で育てることの限界を痛感した花は、人目の少ない田舎へと引っ越す大きな決断をする。
山あいの古民家での新生活は決して楽なものではなかった。ボロボロの古民家を自力で修繕し、慣れない畑仕事に四苦八苦する日々。子どもたちが突然おおかみに変身してしまうため、児童相談所の訪問にもおびえなければならない。しかし、無愛想ながらも農業の知恵を授けてくれる韮崎、野菜作りを手取り足取り教えてくれる堀田のおばさんなど、地域の人々の温かい支えもあり、花は少しずつ田舎での暮らしに根を下ろしていく。
物語の核心は、雪と雨がそれぞれ異なる道を選んでいく過程にある。姉の雪は幼い頃こそおおかみの姿で野山を駆け回っていたが、小学校に通い始めるとおおかみの自分を隠し、人間の少女として生きることを選ぶ。一方、弟の雨は最初こそ引っ込み思案で学校にも馴染めなかったが、山の主であるキツネの「先生」と出会い、自然の中に自分の居場所を見つけていく。
クライマックスでは、大嵐の日に雨が山へ向かい、花が必死に後を追う。母として子どもを手放す痛みと、子どもの選択を尊重する覚悟が交錯する、本作最大の見せ場である。花は崖から落ちて怪我を負いながらも雨の後ろ姿を見送り、「しっかり生きて!」と叫ぶ。最終的に雨はおおかみとして山で生きることを選び、花に別れの遠吠えを残して森の奥へと消えていく。
一方、雪は同級生の草平に自分がおおかみであるという秘密を打ち明ける。草平は「知ってた」と静かに答え、雪のすべてを受け入れる。雪は人間の世界で自分らしく生きていくことを決意し、中学校への進学を控えて寮に入る準備を始める。こうして姉弟はそれぞれの道を歩み始め、花は子どもたちの選択を見守りながら、山あいの家で新たな日々を送り始めるのである。
本作が多くの観客の心を打つ理由は、「子どもの生き方を親が決めることはできない」という普遍的なテーマを、ファンタジーの設定を通じて描いている点にある。人間かおおかみかという極端な選択は、現実の親子関係における「子どもの自立」「親離れ・子離れ」の比喩として深く響く。花がすべてを受け入れ、子どもたちの選択を尊重して見送る姿は、理想の母親像として多くの観客の共感を集めた。
細田守監督は本作について、自身の母親への感謝を込めた作品だと語っている。脚本も自ら手がけ、音楽は高木正勝が担当した。主題歌「おかあさんの唄」はアン・サリーが歌い、細田守が作詞、高木正勝が作曲を手がけている。母の愛情を優しく歌い上げるこの楽曲は、映画のラストシーンを彩る名曲として知られている。
制作はスタジオ地図とマッドハウスが共同で担当し、配給は東宝が行った。スタジオ地図は本作の制作を機に細田守監督が設立したアニメーション映画制作会社であり、その後『バケモノの子』『未来のミライ』『竜とそばかすの姫』と話題作を続けている。興行収入は42.2億円を記録し、2012年の邦画では屈指の大ヒット作品となった。第36回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞をはじめ、国内外で多数の賞を受賞している。
舞台となった田舎の風景は、富山県の上市町をモデルにしており、花が暮らす古民家や周辺の山々は実在の風景がベースとなっている。聖地巡礼として富山を訪れるファンも多く、地域活性化にも貢献している作品だ。
現在、本作はU-NEXT・Hulu・DMM
TV・Leminoなどの動画配信サービスで視聴可能である。Amazon Prime
Videoではレンタル配信も行われている。金曜ロードショーでも繰り返し放送されており、放送のたびにSNSでトレンド入りするなど、公開から10年以上が経った今でも幅広い世代に愛され続けている作品だ。子育て中の親、これから独り立ちしようとする若者、そして自分を育ててくれた母への感謝を改めて感じたい人にとって、何度見ても新しい発見がある普遍的な名作である。
『おおかみこどもの雨と雪』声優キャスト一覧まとめ
- 花(はな)役の声優は宮崎あおいが担当している
- おおかみおとこ(彼)役は���沢たかおがアニメ声優初挑戦で演じた
- 雪の幼年期は大野百花、少女期は黒木華が担当している
- 雨の幼年期は加部亜門、少年期は西井幸人が演じている
- 韮崎のおじいちゃん役は名優・菅原文太が演じている
- 草平役は平岡拓真が担当し、雪との関係が物語の重要な要素となる
- 草平の母役はベテラン声優の林原めぐみが演じている
- 田辺先生役は若手時代の染谷将太が出演している
- 信乃のおかあさん役は麻生久美子が演じている
- 毛野役の上白石萌音は本作が声優デビュー作である
- 細田守監督が初めて自ら脚本も手がけたオリジナル作品である
- 主題歌「おかあさんの唄」はアン・サリーが歌い、細田守が作詞を担当した
- 興行収入42.2億円を記録し、日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞した
- 母と子の13年間を描き、「子どもの自立」という普遍的テーマが共感を呼んでいる
- 舞台のモデルは富山県上市町で、聖地巡礼スポットとしても人気がある
- 金曜ロードショーで繰り返し放送されるたびにSNSでトレンド入りする名作である
- 子育て世代からシニア世代まで、幅広い層に響く普遍的な家族の物語として高く評価されている
- U-NEXT・Hulu・DMM TVなどの配信サービスで現在も視聴可能である
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© 2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会