
2017年の夏、日本のドラマシーンに衝撃を与えた作品、それが窪田正孝主演の『僕たちがやりました』です。「そこそこで生きる」ことをモットーにしていた平凡な高校生たちが、イタズラ半分で仕掛けた爆弾によって未曾有の大惨事を引き起こし、一転して爆破事件の容疑者として逃亡生活を余儀なくされる姿を描いた本作。その過激な設定と、息苦しくなるほどの心理描写、そして「罪と罰」「生きるとは何か」という重いテーマ性で、多くの視聴者に強烈な印象を残しました。
主演の窪田正孝をはじめ、永野芽郁、新田真剣佑、間宮祥太朗、川栄李奈といった、今や日本を代表する若手実力派俳優たちが集結したことでも大きな話題を呼びました。彼らが演じるキャラクターたちの生々しい葛藤と絶望、そして刹那的な青春が交錯する物語は、単なるサスペンスドラマの枠を超えています。
この記事では、本作の豪華キャスト陣の詳細と複雑な人間関係がわかる相関図、そして1話から最終回までの衝撃的なあらすじを、ネタバレを含みながら徹底的に解説していきます。
記事のポイント
- 2017年に放送された窪田正孝主演の学園サスペンスドラマ
- 原作は金城宗幸(原作)・荒木光(漫画)による同名コミック
- 窪田正孝、永野芽郁、新田真剣佑、間宮祥太朗など豪華若手キャストが集結
- 平凡な高校生たちが爆破事件の容疑者となり逃亡する衝撃的なあらすじ
- DISH//が歌う主題歌「僕たちがやりました」も作品と共に大ヒット
- HuluやNetflixなどでの配信状況(最新情報は公式で確認)
【ドラマ】『僕たちがやりました』キャスト・相関図・あらすじをネタバレ

チェックポイント
- 窪田正孝、永野芽郁、新田真剣佑ら、奇跡とも言える豪華若手キャストの競演。
- 「そこそこで生きる」ことを望んだ高校生たちが墜ちていく衝撃のあらすじ。
- トビオと蓮子の切ない恋、市橋との因縁、仲間たちの裏切りが交錯する相関図。
- 原作漫画の持つエグみと、ドラマ版ならではのヒューマニズムの融合。
- 1話から最終回まで、息つく暇もない逃亡劇と心理描写を徹底解説。
『僕たちがやりました』とは?放送時期・放送局・基本情報
ドラマ『僕たちがやりました』は、2017年7月18日から9月19日まで、カンテレ(関西テレビ)制作・フジテレビ系列の「火9」枠(毎週火曜日21:00 - 21:54)で放送された連続ドラマです。
原作は、講談社「週刊ヤングマガジン」で連載された同名漫画『僕たちがやりました』。原作を金城宗幸氏、漫画を荒木光氏が担当しました。金城宗幸氏は後に『ブルーロック』の原作を手掛けることでも知られており、人間の極限状態の心理を描くことに長けた作家です。
ドラマのキャッチコピーは「そこそこでよかったはずの青春が、とんでもないことになった。」。
まさにその言葉通り、何事も「そこそこ」で満足し、平穏な日常を過ごしていた凡下(ぼんげ)高等学校の高校2年生・増渕トビオら4人組が、ちょっとしたイタズラ心から隣接する不良高校・矢波(やば)高等学校への復讐を計画。矢波高校の生徒たちが集まる日に、校舎に小規模な爆発を起こして驚かそうと企みます。しかし、彼らが仕掛けた爆薬が予期せぬ大爆発を引き起こし、死者10名を出す大惨事に発展。
「ちょっとビビらせるだけ」だったはずが、一瞬にして「爆破事件の容疑者」となってしまったトビオたち。彼らは罪の意識と警察への恐怖に苛まれながら、壮絶な逃亡生活へと身を投じていくことになります。
主要キャストと登場人物一覧(トビオ、蓮子、市橋、伊佐美、マルほか)
本作の魅力は、なんといっても今振り返ると信じられないほど豪華なキャスト陣にあります。主要な登場人物と演じた俳優を一覧でご紹介します。
【凡下高等学校】
- 増渕トビオ(ますぶち トビオ): 窪田正孝
- 主人公。凡下高校2年生。「そこそこ」な人生を望む平凡な高校生。
- 蒼川蓮子(あおかわ れんこ): 永野芽郁
- トビオの幼馴染で同級生。本作のヒロイン。トビオに一途な想いを寄せる。
- 伊佐美翔(いさみ しょう): 間宮祥太朗
- トビオの同級生で仲間。クールな現実主義者。
- 丸山友貴(まるやま ゆうき) / マル: 葉山奨之
- トビオの同級生で仲間。お調子者で臆病な性格。
- 立花菜摘(たちばな なつみ): 水川あさみ
- トビオたちの担任教師。どこか冷めた雰囲気を持つ。
【矢波高等学校】
- 市橋哲人(いちはし てつと): 新田真剣佑
- 矢波高校のリーダー格。圧倒的な暴力で周囲を支配する。
- 新里今宵(にいざと こよい): 川栄李奈
- 市橋の彼女。気が強く、現実的な考えを持つ。
- 玲夢(れいむ): 山田裕貴
- 矢波高校の不良。市橋に心酔している。
【その他】
- 小坂秀郎(こさか ひでお) / パイセン: 今野浩喜(キングオブコメディ)
- トビオたちの先輩(20歳)。凡下高校OBで実家が裕福。
- 飯室成男(いいむろ しげお): 三浦翔平
- 刑事。冷静沈着かつ執拗にトビオたちを追う。
- 輪島宗十郎(わじま そうじゅうろう): 古田新太
- 裏社会のフィクサー。パイセンと繋がりがある謎の男。
- 西塚智広(にしづか ともひろ): 板尾創路
- 輪島の部下。
豪華キャスト陣の相関図とキャラクター紹介
『僕たちがやりました』の物語は、登場人物たちの複雑な関係性によって、より一層深みを増しています。相関図をイメージしながら、主要な関係性を解説します。
【トビオと仲間たち:共犯者としての絆と崩壊】
物語の中心は、増渕トビオ(窪田正孝)、伊佐美翔(間宮祥太朗)、丸山友貴(葉山奨之)、そしてOBの**パイセン(今野浩喜)**の4人組です。彼らは凡下高校で「そこそこ」の日常を謳歌していましたが、マルが矢波高校の不良に暴行されたことをきっかけに、復讐計画を実行します。
- トビオは主人公でありながら、罪悪感に苛まれ、仲間を裏切りそうになり、蓮子との幸せに逃避しようとするなど、非常に人間臭く弱い部分を持っています。
- 伊佐美は冷静沈着に見えますが、事件後は自分の身の安全と恋人・今宵との未来を最優先に考え、仲間と距離を置こうとします。
- マルは最も臆病で、罪の重さに耐えきれず、パイセンが用意した逃走資金(3000万円)の一部を持ち逃げしてしまいます。
- パイセンは、実家が裕福であることから計画の資金源となり、裏社会の**輪島(古田新太)**との繋がりを唯一持っている人物です。彼は他の3人とは異なり、事件後もどこか楽観的ですが、その背景には輪島との暗い過去が隠されています。
彼らは「爆破事件の共犯者」という秘密で結ばれますが、逃亡生活の中で互いを疑い、裏切り、その絆はもろくも崩壊していきます。
【トビオと蓮子:罪と純愛】
トビオの幼馴染である**蒼川蓮子(永野芽郁)**は、この凄惨な物語における唯一の「光」とも言える存在です。彼女はトビオが事件に関わっているとは露知らず、彼に真っ直ぐな好意を寄せ続けます。トビオもまた蓮子を愛しており、彼女との「普通の幸せ」こそが彼の生きる希望となります。しかし、トビオが抱える「殺人者」という秘密は、2人の関係に常に暗い影を落とし、彼を苦しめ続けます。
【矢波高校と今宵:被害者と加害者の交錯】
物語の引き金となった矢波高校。そのリーダーである**市橋哲人(新田真剣佑)**は、爆破事件の最大の被害者の一人です。一命は取り留めたものの、彼は記憶を失い、かつての暴力的な姿とは正反対の無邪気な青年へと変貌します。
市橋の彼女であった**新里今宵(川栄李奈)**は、絶望的な状況下でも現実を強く生きようとする女性です。彼女は記憶を失った市橋を献身的に支えようとしますが、生活の困窮から伊佐美と関係を持ち、やがて伊佐美の子を身ごもります。
加害者であるトビオたちが逃亡生活を送る一方で、被害者である市橋や今宵もまた、過酷な現実と向き合い続ける姿が描かれます。
【大人たち:追う者と操る者】
トビオたちを追うのが、刑事の**飯室(三浦翔平)**です。彼は鋭い洞察力でトビオたちの嘘を見抜き、心理的に追い詰めていきます。
そして、物語の最大の闇として君臨するのが**輪島(古田新太)**です。彼はパイセンの弱みを握り、事件の真相を知りながらも、それを警察に隠蔽し、トビオたちを裏で操ろうと画策します。
主演・窪田正孝が演じる主人公・増渕トビオとは?
窪田正孝が演じた増渕トビオは、「そこそこでいい」と公言する現代的な若者です。彼は特に大きな夢もなく、仲間たちとダラダラと過ごす日々に満足していました。しかし、その内面には現状への鬱屈とした不満や、刺激への渇望も隠し持っていました。
矢波高校への復讐計画は、そんな彼の日常からの逸脱願望が引き起こしたとも言えます。爆破事件後、彼は誰よりも早く罪の重さを自覚し、激しい罪悪感に苛まれます。しかし、その一方で、幼馴染の蓮子との恋に溺れ、事件のことから目をそらし、「俺は悪くない」と自己正当化しようとする弱さも露呈します。
窪田正孝は、このトビオというキャラクターが持つ「平凡さ」「弱さ」「卑怯さ」、そして時折見せる「狂気」を見事に体現しました。蓮子の前で見せる優しい笑顔と、罪悪感に苛まれて取り乱す姿のギャップは、視聴者に強烈な印象を与えました。彼の演技力があったからこそ、トビオという共感しにくい主人公が、生々しいリアリティを持って立ち上がったと言えるでしょう。
ヒロイン・蒼川蓮子役の永野芽郁
永野芽郁が演じた蒼川蓮子は、トビオの幼馴染であり、彼に一途な想いを寄せる純粋なヒロインです。トビオたちが引き起こした凄惨な事件とは無関係な場所にいる彼女は、まさにこのドラマの「良心」であり「聖域」です。
彼女の屈託のない笑顔と、トビオを信じ続ける真っ直ぐな姿は、重苦しい物語の中で唯一の救いとなっています。トビオがどれだけ罪を犯し、逃げようとも、蓮子との思い出や彼女への想いが、彼を人間として繋ぎとめる最後の砦となります。
永野芽郁の透明感あふれる演技は、蓮子というキャラクターの純粋さを際立たせ、トビオが失ってしまった「平凡で幸せな日常」の象徴として、より一層の切なさを物語に与えました。彼女がトビオに向ける笑顔が眩しいほど、トビオが背負った闇の深さが浮き彫りになるという、見事な対比を生み出していました。
新田真剣佑が演じた敵対校のリーダー・市橋哲人
新田真剣佑(当時は真剣佑)が演じた市橋哲人は、ドラマ前半と後半で最も大きな変貌を遂げるキャラクターです。
序盤の市橋は、矢波高校の絶対的なリーダーとして君臨し、圧倒的なカリスマ性と暴力で凡下高校の生徒たちを恐怖に陥れます。トビオたちが復讐を計画する直接的な原因となる、まさに「敵」でした。
しかし、爆破事件に巻き込まれた彼は、奇跡的に一命を取り留めるものの、重傷を負い、過去の記憶一切を失ってしまいます。暴力の化身だった市橋は、記憶喪失によって純粋で子供のような心を持つ青年に生まれ変わります。
新田真剣佑は、この「冷酷な不良のリーダー」と「無垢な青年」という二つの側面を、卓越した演技力で演じ分けました。特に、記憶を失った後の市橋が、自分が過去に犯してきた暴力の痕跡を目の当たりにし、苦悩する姿は圧巻です。彼は、トビオたちとは別の形で「過去の罪」と向き合うことを余儀なくされ、物語に更なる深みを与えました。
トビオの仲間:伊佐美翔(間宮祥太朗)と丸山友貴(葉山奨之)
トビオと共に罪を犯した仲間たちも、それぞれが異なる形で罪と向き合います。
**伊佐美翔(間宮祥太朗)**は、4人の中で最もクールで現実的な思考の持ち主です。事件直後から、自分たちの将来を案じ、トビオの感情的な行動を諌める場面も多く見られます。彼は市橋の彼女であった今宵と関係を持ち、彼女が妊娠したことを知ると、仲間よりも今宵との新しい人生を守ることを選択します。間宮祥太朗は、冷静さの中に焦りや罪悪感を隠し持つ伊佐美の複雑な心情を巧みに演じました。
丸山友貴(葉山奨之)、通称マルは、最も臆病で流されやすい性格です。彼は矢波高校の不良から暴行を受け、事件の直接的な引き金となります。しかし、事件後は罪の重さに誰よりも早く押しつぶされ、現実逃避するようにパイセンが用意した逃走資金3000万円の一部(1000万円)を盗み、姿をくらまします。葉山奨之は、お調子者だったマルの弱さと、金に目が眩んで堕ちていく様をリアルに演じました。
パイセン(今野浩喜)と新里今宵(川栄李奈)の役どころ
共犯者と被害者、それぞれのキーパーソンとなるのがパイセンと今宵です。
**パイセン(今野浩喜)**は、20歳の凡下高OBで、実家が金持ちであることを笠に着る、典型的な「小物」として描かれます。トビオたちを弟分のように可愛がりますが、その実、裏社会のボス・輪島に弱みを握られており、彼のパシリのようなこともしています。爆破計画では資金提供者として中心的な役割を担いますが、事件後はその金とコネを頼りに逃げようとします。しかし、物語の終盤、彼は仲間を守るために人生で最初で最後の「勇気」を見せることになります。今野浩喜のコミカルながらも哀愁漂う演技が、パイセンというキャラクターに人間味を与えました。
**新里今宵(川栄李奈)**は、市橋の彼女でありながら、伊佐美とも関係を持つという複雑な役どころです。彼女は市橋が記憶を失った後も彼を見捨てず、健気に支え続けます。しかし、生活苦や将来への不安から、現実的な選択として伊佐美を選びます。川栄李奈は、過酷な運命に翻弄されながらも、たくましく生き抜こうとする今宵の強さと脆さを見事に演じきりました。
三浦翔平、水川あさみ、古田新太など脇を固める俳優陣
若手俳優たちの熱演を、実力派のベテラン俳優たちが重厚な演技で支えます。
**飯室成男(三浦翔平)**は、トビオたちを執拗に追い詰める城南警察署の刑事です。彼はトビオたちの些細な嘘や動揺を見逃さず、巧みな尋問で彼らの罪を暴こうとします。三浦翔平は、従来の熱血刑事とは一線を画す、クールで冷徹なエリート刑事像を好演しました。
**立花菜摘(水川あさみ)**は、トビオたちの担任教師です。生徒たちの異変に気づきながらも、深入りはせず、どこか冷めた目で見つめています。彼女のその態度は、トビオたちにとってはある種の救いでもあり、また絶望でもありました。水川あさみは、物語の核心には関わらないものの、不気味な存在感でドラマに緊張感を与えました。
**輪島宗十郎(古田新太)**は、物語の「闇」を象徴する存在です。裏社会のフィクサーであり、パイセンの父親を自殺に追い込んだ張本人でもあります。彼はトビオたちが犯した事件の真相を早々に見抜き、それをネタに彼らを支配しようとします。古田新太が放つ圧倒的な威圧感と不気味さは、トビオたちが逃れられない「罪」そのもののようでした。
1話から最終回までのあらすじ(逃亡劇の始まりと結末)
物語は、トビオ、伊佐美、マル、パイセンの4人が、矢波高校への復讐を誓うところから始まります。マルが市橋ら矢波高生にリンチされ、ボウガンで尻を撃たれるという屈辱的な仕打ちを受けたのがきっかけでした。
【第1話:計画と実行】
復讐に燃えるトビオたちは、パイセンの資金とコネを使い、爆弾を手作りします。計画は「矢波高生が集まる日に、校舎を少し爆破してビビらせる」というものでした。決行当日、トビオは幼馴染の蓮子とデートの約束がありましたが、仲間たちとの計画を優先します。そして、爆弾のスイッチを押した瞬間、彼らの想像を遥かに超える大爆発が発生。矢波高校は炎に包まれ、ニュースは死者10名と報じます。彼らは「イタズラ」のつもりが「大量殺人犯」になってしまったのです。
【第2話~第4話:逃亡生活の始まりと亀裂】
事件の重大さに気づいた4人は、パイセンが用意した3000万円の現金を手に、それぞれの逃亡生活を始めます。しかし、罪の意識と恐怖から、彼らの精神は追い詰められていきます。トビオは蓮子との日常に逃避しようとしますが、刑事・飯室の捜査の手が迫ります。一方、マルは罪の重さに耐えきれず、1000万円を持ち逃げしてしまいます。
【第5話~第7話:仲間の裏切りと新たな関係】
仲間割れが始まる中、伊佐美は市橋の彼女であった今宵と関係を深めます。市橋は爆発で記憶を失っており、今宵は彼を支えながらも、伊佐美との関係に救いを求めていました。トビオは、逃亡資金で蓮子にプレゼントを買い、束の間の幸せに浸りますが、その金が「人の命を奪った金」であるという事実に苦しみます。
【第8話~第9話:真相への接近と黒幕】
パイセンが、裏社会のボス・輪島に弱みを握られていたことが発覚します。輪島は、トビオたちが爆破事件の犯人であることに気づき、彼らを脅迫。さらに、パイセンの父親を自殺に追い込んだのが輪島であるという衝撃の事実も明らかになります。一方、飯室刑事は着実にトビオたちへの包囲網を狭めていきます。
【第10話(最終回):それぞれの罪と罰】
輪島の部下・玲夢(山田裕貴)らに追い詰められたトビオとパイセン。玲夢がトビオを殺そうとした瞬間、パイセンが玲夢を刺殺。パイセンは「初めて人を守れた」と呟き、殺人犯として現行犯逮捕されます。
一方、トビオは自首を決意。しかし、輪島の圧力により、警察はトビオの自白をまともに取り合いません。絶望したトビオは、蓮子が見守る中、凡下高校の屋上から「俺たちがやりました!」と叫び、フェイクの爆弾(花火)で自殺騒動を起こし、逮捕されます。
結局、トビオは証拠不十分で釈放。彼は蓮子に「俺といると爆発を思い出す」と告げ、別れを選びます。
【ドラマ】『僕たちがやりました』キャスト・相関図・あらすじをネタバレしたら

衝撃的なあらすじと豪華キャストで話題となった『僕たちがやりました』。物語をさらに深く理解するために、原作との違いや音楽、配信情報といった側面からも掘り下げていきます。
チェックポイント
- 衝撃的ながらも賛否両論を呼んだ、ドラマ版オリジナルの最終回を考察。
- 原作漫画で描かれた「10年後」と、ドラマ版の「10年後」の決定的な違いとは。
- DISH//とMrs. GREEN APPLE、作品の世界観を彩った主題歌とOP曲の魅力。
- HuluやNetflixは? 2025年最新の動画配信サービス(VOD)状況を調査。
- 物語の舞台となった高校や街、印象的なシーンのロケ地を巡る。
原作漫画(全9巻)とドラマ版の違い・結末の相違点
ドラマ『僕たちがやりました』は、原作漫画(全9巻)をベースにしていますが、いくつかの重要な違いがあります。
最大の違いは、やはり最終回の展開です。
原作漫画では、トビオたちは自首を選び、少年院に入ります。しかし、ドラマ版では、クライマックスでパイセンが玲夢を刺殺するという、より衝撃的なオリジナル展開が追加されました。また、トビオが屋上でフェイクの爆弾を使って騒動を起こすシーンもドラマオリジナルです。
この改変により、ドラマ版は「自首して法的に罪を償う」というプロセスよりも、「罪を背負ったまま、どう生きていくか」という個々の内面的な葛藤に焦点を当てることになりました。
また、キャラクターの結末も異なります。特に伊佐美は、原作では今宵と別れ、最終的に輪島の元で働くことになりますが、ドラマ版では今宵と結ばれ、家庭を築きます。
全体的に、ドラマ版は原作の持つシニカルでダークな雰囲気を残しつつも、よりヒューマニズムや「救い」の要素を強めた作風になっていると言えるでしょう。
最終回ネタバレ:トビオたちの選択と10年後の姿
ドラマ版の最終回は、衝撃的な逮捕劇から一転し、「10年後」のエピローグで幕を閉じます。この「10年後」の姿こそが、ドラマ版の『僕やり』が提示した「答え」でした。
- 増渕トビオ(窪田正孝):10年後、トビオは日雇いのアルバイトで食いつなぐ、うだつの上がらない生活を送っていました。事件のことは世間から忘れ去られても、彼自身の罪悪感が消えることはなく、定職にもつけず、ただ息を潜めるように生きていました。「そこそこ」の幸せすら手に入れられず、罪の意識を一生背負い続ける「罰」を受けていました。
- 伊佐美翔(間宮祥太朗):今宵と結婚し、二人の子供に恵まれ、平凡ながらも幸せな家庭を築いていました。彼は罪の記憶を抱えながらも、「父親」としての責任を果たすことで、前を向いて生きていました。
- 丸山友貴(葉山奨之):持ち逃げした金(とパイセンが追加で送った金)を元手にキャバクラのオーナーとなり、俗物的な成功を収めていました。彼は罪を忘れたかのように振る舞いますが、その成功もまた、罪の上に築かれたものでした。
- パイセン(今野浩喜):玲夢を殺害した罪で服役し、10年後に出所。出所した彼を、トビオ、伊佐美、マルが迎えに行きます。4人が揃うのは、あの日以来でした。
そして、物語のラストシーン。トビオは街中で、偶然にも**蓮子(永野芽郁)**と再会します。蓮子は別の男性と結婚し、お腹には新しい命が宿っていました。一瞬、言葉を失うトビオ。しかし、蓮子は彼を見て、穏やかに微笑み、こう言います。
「良かった、生きてて。頑張ったね」
その言葉に、トビオの目から涙が溢れます。蓮子という「光」を失ったこと、そして、そんな彼女から「生きてて良かった」と認められたこと。トビオは、これからも消えない罪を背負いながらも、生きていくことを決意します。
【原作漫画の10年後との比較】
このドラマ版の結末は、原作漫画の10年後とは大きく異なります。
原作のトビオは、アイドルのマネージャーとして働き、結婚して子供ももうすぐ生まれるという、一見「幸せ」な生活を手に入れています。しかし、その内面は虚無感を抱えたままで、心の底から笑うことはありません。
ドラマ版のトビオは「幸せ」を手に入れられませんでしたが、罪と向き合い、苦しみながらも「生きていく」ことを選びました。どちらが救いのある結末かは、意見が分かれるところですが、ドラマ版は「贖罪」というテーマをより明確に打ち出したと言えるでしょう。
DISH// (北村匠海) が歌う主題歌「僕たちがやりました」
本作を語る上で欠かせないのが、DISH//が担当した主題歌「僕たちがやりました」です。
この曲は、トビオたちの「そこそこ」で生きていたいという願望と、事件を起こしてしまった後の焦燥感や開き直りがないまぜになった、疾走感あふれるロックナンバーです。
作詞・作曲は、シンガーソングライターのOKAMOTO'Sのオカモトショウが担当。ドラマのために書き下ろされ、作品の世界観と見事にシンクロしました。
さらに、ドラマのエンディングでは、DISH//のメンバーと主演の窪田正孝、間宮祥太朗、葉山奨之、今野浩喜が「DISH//と凡下高がやりました」というスペシャルユニットを結成し、この曲に合わせてダンスを披露。本編の重苦しい内容とは対照的な、全力でふざけたようなエンディング映像は、視聴者に強烈なインパクトを与え、彼らの束の間の青春と、その後の過酷な運命との対比を際立たせました。
オープニング曲・Mrs. GREEN APPLE「WanteD! WanteD!」
主題歌と共にドラマを盛り上げたのが、オープニング曲です。担当したのは、今や絶大な人気を誇る Mrs. GREEN APPLE。楽曲は「WanteD! WanteD!」です。
この曲は、まさに「逃亡劇」の始まりを告げるにふさわしい、スリリングで疾走感に満ちたナンバーです。「WanteD(指名手配)」というタイトル通り、追われる者たちの焦りや、破滅に向かっていくスリルが表現されています。
イントロが流れた瞬間に「僕やりが始まった」と感じさせる、アイコニックなオープニングテーマとなりました。DISH//の主題歌が「犯行後の開き直り」を歌っているとすれば、Mrs. GREEN APPLEのOP曲は「逃亡中の焦燥感」を象徴しており、2曲で作品の世界観を完璧に補完していました。
ドラマのロケ地・撮影場所(高校、爆破現場など)
『僕たちがやりました』のリアリティを高めたのは、印象的なロケ地の数々です。
- 凡下高等学校:トビオたちが通う「凡下高校」の主なロケ地となったのは、静岡県三島市にある静岡県立三島北高等学校です。
- 矢波高等学校:爆破事件の現場となった「矢波高校」は、栃木県足利市にある旧足利西高等学校の校舎が使われました。ここは多くのドラマや映画の撮影で使われる有名なロケ地です。
- 商店街:トビオたちがよく集まっていた商店街は、神奈川県横浜市鶴見区にあるレアールつくの商店街で撮影されました。
- 高架橋:トビオたちが通学路として使っていた印象的な高架橋は、神奈川県川崎市川崎区にあるJR東海道貨物線の**厳島跨線橋(いつくしまこせんきょう)**です。
- 公園:トビオと蓮子が語り合った公園の一つとして、東京都多摩市の豊ヶ丘第七公園などが使われました。
これらの実在の風景が、彼らの「そこそこ」の日常と、非日常的な逃亡劇の舞台となりました。
配信はどこで見れる?Hulu・Netflixでの視聴(最新は公式で確認)
『僕たちがやりました』を現在視聴したい場合、動画配信サービス(VOD)が便利です。
2025年11月現在、ドラマ『僕たちがやりました』は、
- Hulu
- Netflix
などで配信されていることが確認されています。
Huluは、カンテレ制作のドラマや日本テレビ系の作品に強みがあり、本作も見放題の対象となっていることが多いです。Netflixでも配信されており、幅広いユーザーが視聴しやすい環境にあります。
ただし、動画配信サービスでの配信状況は変動する可能性があります。 視聴を希望される場合は、必ず事前に各サービスの公式サイトで最新の配信情報を確認することをおすすめします。
視聴率の推移と世間の評価・感想
2017年放送当時、『僕たちがやりました』の世帯視聴率は、平均7%前後(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、火9枠としては突出して高い数字ではありませんでした。
しかし、その衝撃的な内容と豪華キャストの熱演は、特に若年層やネットユーザーを中心に大きな話題を呼びました。
- キャストへの称賛: 窪田正孝の鬼気迫る演技、新田真剣佑の豹変ぶり、永野芽郁の圧倒的な透明感など、若手俳優たちの演技力が高く評価されました。
- 内容への賛否: 「そこそこの幸せ」を望んだ若者が転落していく様は、多くの視聴者に「自分事」として刺さりました。一方で、その重すぎるテーマや、原作から変更された結末については賛否両論が巻き起こりました。
- 音楽のヒット: DISH//とMrs. GREEN APPLEが担当した音楽も高く評価され、ドラマと共に楽曲もヒットしました。
視聴率という数字以上に、多くの人々の記憶に強烈に刻み込まれた「問題作」であったことは間違いありません。
DVD・Blu-ray BOXのリリース情報
ドラマ『僕たちがやりました』は、放送終了後の2017年12月6日にDVD-BOXおよびBlu-ray BOXが発売されています。
これらのBOXセットには、本編全10話に加えて、
- メイキング映像
- キャストインタビュー
- 制作発表
- 「DISH//と凡下高がやりました」エンディングダンスの特別バージョン
- PRスポット集
など、豪華な特典映像が収録されています。配信では見ることのできない、キャストの素顔や撮影の裏側を知ることができる貴重な映像特典となっており、ファンにとっては必見のアイテムです。
【ドラマ】『僕たちがやりました』キャスト・相関図・あらすじのネタバレまとめ
- 『僕たちがやりました』は2017年7月期にカンテレ・フジテレビ系「火9」枠で放送された。
- 主演は窪田正孝が務め、高校生の増渕トビオを演じた。
- 原作は金城宗幸(原作)・荒木光(漫画)による同名漫画(週刊ヤングマガジン連載)。
- 平凡な高校生4人組が仕掛けたイタズラが大規模な爆破事件に発展する物語。
- キャストには永野芽郁、新田真剣佑、間宮祥太朗、葉山奨之、今野浩喜、川栄李奈らが集結。
- トビオの幼馴染でヒロインの蒼川蓮子役を永野芽郁が演じた。
- 敵対する矢波高校の冷酷なリーダー・市橋哲人役は新田真剣佑。
- トビオの仲間・伊佐美翔役は間宮祥太朗、丸山友貴(マル)役は葉山奨之。
- パイセン(小坂秀郎)役は今野浩喜が務めた。
- 市橋の彼女・新里今宵役は川栄李奈が演じた。
- 刑事・飯室成男役の三浦翔平がトビオたちを追い詰める。
- トビオの担任教師・立花菜摘役は水川あさみ。
- 裏社会の人間・輪島宗十郎役として古田新太が出演し、強烈な印象を残した。
- 「“そこそこ”で生きていた若者たちの逃亡サスペンス」がテーマ。
- 主題歌はDISH//が歌う「僕たちがやりました」で、キャストが踊るエンディングも話題に。
- オープニング曲はMrs. GREEN APPLEの「WanteD! WanteD!」。
- 脚本は徳永友一、監督は新城毅彦らが担当した。
- 原作漫画は全9巻で完結しており、ドラマ版とは結末が異なる部分がある。
- 最終回では、トビオが自首を選び、仲間たちがそれぞれの人生を歩む姿が描かれた。
- 現在はHuluやNetflixなどの動画配信サービスで視聴可能(配信状況は変動するため要確認)。
【参照元URL】
- 僕たちがやりました | 関西テレビ放送 カンテレ(フジテレビ公式サイト)
https://www.fujitv.co.jp/b_hp/bokuyari/
「そこそこ」の幸せを願い、平凡な日常を愛していたはずの若者たち。ほんの少しの過ちと若さゆえの万能感が、彼らの人生を根底から覆してしまいました。ドラマ『僕たちがやりました』が私たちに突きつけたのは、「もし自分が彼らの立場だったら?」という、重く、そして普遍的な問いです。