©︎ 2009 高橋ヒロシ/「クローズZERO II」製作委員会 2007年に公開され、不良(ヤンキー)映画の金字塔として社会現象を巻き起こした『クローズZERO』。その待望の続編として2009年に公開されたのが『クローズZERO II』です。前作で鈴蘭男子高校の頂点を目指した滝谷源治(小栗旬)の新たな戦いを描き、興行収入30億円を超える大ヒットを記録しました。今作の最大の見どころは、鈴蘭史上最悪...

2007年に公開され、不良(ヤンキー)映画の金字塔として社会現象を巻き起こした『クローズZERO』。その待望の続編として2009年に公開されたのが『クローズZERO II』です。前作で鈴蘭男子高校の頂点を目指した滝谷源治(小栗旬)の新たな戦いを描き、興行収入30億円を超える大ヒットを記録しました。今作の最大の見どころは、鈴蘭史上最悪の敵として立ちはだかる「殺しの軍団」こと鳳仙学園との全面戦争です。
この記事では、前作から続投する豪華キャスト陣はもちろん、金子ノブアキ、三浦春馬、綾野剛といった強烈なインパクトを残した鳳仙学園の新キャストを徹底解剖します。鈴蘭と鳳仙、両校の複雑な相関図を整理し、物語の核心に迫るあらすじ(ネタバレあり)から、知られざるトリビア、そして衝撃の結末まで、本作の魅力を余すことなく解説していきます。
記事のポイント
- 高橋ヒロシの人気漫画『クローズ』を原作とした実写映画の第2弾
- 主演の小栗旬をはじめ、山田孝之、やべきょうすけ、高岡蒼甫らが続投
- 金子ノブアキ、三浦春馬など、ライバル校・鳳仙学園の新キャストが多数登場
- 鈴蘭男子高校と鳳仙学園の因縁の対決を軸にしたストーリー
- 監督は前作に引き続き三池崇史が務める
- 原作では描かれなかったオリジナルストーリーが展開される
【映画】『クローズZERO II』のキャスト・相関図・あらすじをネタバレ

- 前作で鈴蘭制覇に王手をかけた滝谷源治の、次なる試練と成長。
- 内部抗争に揺れる鈴蘭と、一枚岩の組織力を誇る鳳仙学園の対比。
- 小栗旬、山田孝之ら鈴蘭キャストと、金子ノブアキ、三浦春馬ら鳳仙キャストの魂がぶつかり合う演技合戦。
- 原作では描かれなかった「鈴蘭 vs 鳳仙」の抗争の火種と、その壮絶な結末。
- 三池崇史監督が描く、邦画史に残る圧倒的なスケールの大乱闘シーン。
『クローズZERO II』の作品情報(公開日・監督・脚本)
『クローズZERO II』は、2009年4月11日に全国東宝系で公開されました。前作『クローズZERO』(2007年)の爆発的ヒットを受け、スケール、物語、アクションのすべてがパワーアップした正統続編です。
監督を務めたのは、前作に引き続き日本映画界の鬼才・三池崇史。独特の色彩感覚とバイオレンス描写、そして登場人物たちの生々しいエネルギーをスクリーンに焼き付ける手腕は今作でも健在です。原作は、累計発行部数9000万部を超える高橋ヒロシによる伝説的コミック『クローズ』。本作は、原作で描かれることのなかった主人公・坊屋春道が登場する以前の鈴蘭男子高校を舞台にした、完全オリジナルストーリーとして展開されます。
脚本も前作同様、武藤将吾が担当(水島力也との共同脚本)。前作が鈴蘭内部の覇権争いを描いたのに対し、今作では「鈴蘭 vs 鳳仙」という学校間抗争を軸に、より深く、より熱い人間ドラマを描き切りました。プロデューサーは、本作の仕掛け人である山本又一朗。音楽も前作に続き大坪直樹が担当し、THE STREET BEATSが提供した楽曲が、カラスたちの戦いを鮮烈に彩ります。
前作のキャストがほぼ全員続投するという豪華さに加え、鳳仙学園という新たな脅威を演じるために、金子ノブアキ、三浦春馬、綾野剛といった、現在(2025年時点)の日本映画界を牽引する実力派俳優たちが集結したことも、本作を語る上で欠かせない要素です。
主要キャストと登場人物一覧
『クローズZERO II』の魅力は、何と言ってもその個性豊かなキャラクターたちです。鈴蘭、鳳仙、それぞれの主要キャストと登場人物を紹介します。
【鈴蘭男子高校】
- 滝谷源治(たきや げんじ) / 演 – 小栗旬
本作の主人公。鈴蘭制覇を本気で目指す転入生。G.P.S.(Genji Perfect Seiha)の頭。前作で芹沢軍団を倒すも、リンダマンには敗北。鈴蘭を統一しきれない焦りの中、鳳仙との抗争に直面する。 - 芹沢多摩雄(せりざわ たまお) / 演 – 山田孝之
「百獣の王」の異名を持つ男。芹沢軍団の頭。源治に敗れはしたものの、その実力とカリスマ性はいまだ健在。源治とはライバル関係だが、鈴蘭の危機に際し、複雑な胸中を抱える。 - 伊崎瞬(いざき しゅん) / 演 – 高岡蒼甫
G.P.S.のNo.2。冷静沈着なキレ者で、源治の参謀役。鳳仙の奇襲を受け、抗争の火蓋が切られるきっかけの一人となる。 - 辰川時生(たつかわ ときお) / 演 – 桐谷健太
芹沢軍団のNo.2で、芹沢の幼なじみ。前作で病(脳動脈瘤)が発覚したが、今作では手術を終え、再び芹沢の隣に立つ。 - 片桐拳(かたぎり けん) / 演 – やべきょうすけ
鈴蘭OBで、矢崎組のチンピラ。源治の「ニセモノの兄貴分」として彼をサポートする。今作では、彼が過去に鳳仙の生徒を刺した事件が、両校の因縁の引き金となっていたことが明かされる。 - 逢沢ルカ(あいざわ るか) / 演 – 黒木メイサ
前作のヒロイン。今作では出番は少ないものの、源治たちの戦いを見守る存在として登場。 - 林田恵(はやしだ めぐみ) / 演 – 深水元基
通称「リンダマン」。鈴蘭最強の男。派閥争いには一切興味を示さず、源治の前に立ちはだかる最大の壁。
【鳳仙学園】
- 鳴海大我(なるみ たいが) / 演 – 金子ノブアキ
鳳仙学園を束ねる3年生のトップ。規律を重んじ、圧倒的な腕力とカリスマ性で「殺しの軍団」を率いる。鈴蘭との休戦協定が破られたことを機に、鈴蘭の完全制圧を決意する。 - 美藤竜也(びとう たつや) / 演 – 三浦春馬
鳳仙学園の1年生。原作『クローズ』の人気キャラクターであり、今作ではその若き日の姿が描かれる。1年にして幹部入りを果たすほどの実力者。 - 漆原凌(うるしばら りょう) / 演 – 綾野剛
鳳仙学園の3年生幹部。黒ずくめの服装に傘という異様な出で立ち。戦闘スタイルも常軌を逸しており、芹沢多摩雄と壮絶なタイマンを繰り広げる。
鈴蘭男子高校の相関図と勢力(滝谷源治・芹沢軍団・GPS)
『クローズZERO II』を理解する上で最も重要なのが、鈴蘭男子高校内部の複雑な相関図です。「カラスの学校」と呼ばれる鈴蘭は、一人の番長が統率した歴史がなく、常に内部抗争が絶えません。
- G.P.S. (Genji Perfect Seiha)主人公・**滝谷源治(小栗旬)**が立ち上げた軍団。前作で芹沢軍団との最終決戦に勝利し、名目上は鈴蘭の最大勢力となりました。
- 伊崎瞬(高岡蒼甫):源治の右腕として、バラバラなG.P.S.を実質的にまとめる参謀役。
- 牧瀬隆史(高橋努):G.P.S.の武闘派幹部。情に厚いが女に弱い。
- 田村忠太(鈴之助):G.P.S.の切り込み隊長的存在。
- 芹沢軍団「百獣の王」**芹沢多摩雄(山田孝之)**が率いる軍団。前作で源治に敗れたものの、その勢力は未だ健在であり、G.P.S.とは一線を画しています。
- 辰川時生(桐谷健太):芹沢の幼なじみで腹心。病から復帰し、軍団の頭脳として再び芹沢を支える。
- 戸梶勇次(遠藤要):芹沢軍団のNo.3。冷静な策略家。
- 三上兄弟(伊崎右典・伊崎央登):双子の幹部。コンビネーション攻撃を得意とする。
- その他の勢力・中立
- 筒本将治(上地雄輔):G.P.S.にも芹沢軍団にも属さない実力者。
- 海老塚三人衆(桐島ヒロミ・本城俊明・杉原誠):原作『クローズ』のキャラクター。中立的な立場で鈴蘭の動向を見守る。
- 林田恵(深水元基):通称「リンダマン」。鈴蘭最強の男であり、誰の派閥にも属さない孤高の存在。源治の最終目標。
今作のポイントは、源治が芹沢に勝利したにもかかわらず、鈴蘭が「統一」されていない点です。G.P.S.と芹沢軍団は依然として対立関係にあり、鳳仙という外敵を前にしても、即座に共闘できない脆さを抱えています。この「バラバラの鈴蘭」が、いかにして一枚岩の鳳仙に立ち向かうのかが、物語の核心となります。
鳳仙学園の相関図と幹部メンバー(鳴海大我・的場闘志・漆原凌)
鈴蘭男子高校の「カラス」と対比され、鳳仙学園はそのスキンヘッド(幹部以外)と白い制服から「白」で統一された組織です。鈴蘭とは対照的に、トップである鳴海大我のカリスマによって一枚岩の「殺しの軍団」として統率されています。
- トップ:鳴海大我(なるみ たいが) / 演 – 金子ノブアキ
鳳仙学園の3年生にして絶対的なリーダー。2年前に鈴蘭の生徒(川西)が鳳仙の元リーダー・美藤真喜雄を刺殺した事件(この時、川西をそそのかしたのが片桐拳)以来、鈴蘭に深い憎しみを抱いています。冷静沈着でありながら、戦いでは圧倒的な実力を見せ、源治の最後の壁として立ちはだかります。 - 幹部鳳仙の幹部たちは、鳴海への絶対的な忠誠心で結ばれています。
- 的場闘志(まとば とうし) / 演 – 阿部亮平
鳳仙のNo.2。武闘派で、鳴海に最も忠実な男。 - 漆原凌(うるしばら りょう) / 演 – 綾野剛
幹部の一人。詳細は後述しますが、そのミステリアスでサディスティックな戦闘スタイルは、芹沢多摩雄をも苦しめます。 - 熊切力哉(くまきり りきや) / 演 – 大口兼悟
幹部の一人。屈強な肉体を誇るパワーファイター。 - 芝山隼人(しばやま はやと) / 演 – 蕨野友也
幹部の一人。スピードを活かした戦いを得意とする。
- 的場闘志(まとば とうし) / 演 – 阿部亮平
- 1年生:美藤竜也(びとう たつや) / 演 – 三浦春馬
鳳仙最強のルーキー。2年前に殺された元リーダー・美藤真喜雄の実弟であり、原作『クローズ』では鳳仙の次代を担う重要人物です。今作では1年生ながら幹部会にも出席を許されており、その実力は鳴海も一目置いています。彼は単なる戦力としてだけでなく、鈴蘭と鳳仙の因縁を象徴する存在でもあります。
鳳仙学園の相関図は、鳴海大我を頂点とした完璧なピラミッド構造です。鈴蘭のように内部で派閥争いをすることはなく、鳴海の「鈴蘭を潰す」という一つの目的のために、全生徒が統率された軍団として動く、まさに「殺しの軍団」と呼ぶにふさわしい組織です。
物語のあらすじ(ネタバレなし)
前作『クローズZERO』で、宿敵・芹沢多摩雄(山田孝之)との激闘を制した滝谷源治(小栗旬)。彼は鈴蘭制覇の最後の壁である「リンダマン」(深水元基)とのタイマンに挑むが、圧倒的な力の差の前に敗北を喫する。鈴蘭のトップに立ったはずが、リンダマンを倒せず、芹沢軍団も完全には吸収しきれていない源治は、焦りを募らせていた。
そんな中、鈴蘭と鳳仙学園の間で守られていた「休戦協定」が破られる事件が発生する。事の発端は、G.P.S.幹部の伊崎瞬(高岡蒼甫)が、鳳仙の生徒に奇襲されたことだった。鳳仙は、かつて鈴蘭のOB・片桐拳(やべきょうすけ)が関わった因縁の事件(鳳仙の元リーダー刺殺事件)を理由に、鈴蘭への復讐を誓っていたのだ。
鳳仙の現トップ・鳴海大我(金子ノブアキ)は、一枚岩の組織力を持つ「殺しの軍団」を率いて、鈴蘭への総攻撃を開始する。対する鈴蘭は、源治のG.P.S.、芹沢軍団、その他多数の派閥が依然として対立しており、バラバラの状態。鳳仙の統率された攻撃の前に、鈴蘭の生徒たちは次々と倒されていく。
このままでは鈴蘭が潰される。源治は、芹沢に頭を下げて共闘を申し込む。「俺にてっぺん獲らせるぐらいなら、鈴蘭に火ぃつける」とまで言っていた芹沢。果たして二人は、鈴蘭史上最大の危機を前に、憎しみを越えて手を取り合うことができるのか。カラスたちは、鳳仙という最強の敵を前に、初めて「一つ」になろうとしていた。
前作『クローズZERO』との繋がりと違い

『クローズZERO II』は、前作のエンディングからわずか数ヶ月後を描いた直系の続編であり、多くの繋がりを持っています。
【繋がり】
- 継続するテーマ:源治の「鈴蘭制覇」という目標は変わっていません。前作のラストで敗北したリンダマンへのリベンジも、今作のラストシーンで描かれます。
- 主要キャストの続投:源治、芹沢、伊崎、時生、拳といった主要人物が全員続投。彼らの関係性が、前作の「敵対」から今作の「共闘」へと変化していく様が最大のドラマです。
- 伏線の回収:前作で源治が片桐拳を助けるために鳳仙のテリトリーに足を踏み入れたシーン。あれが今作で「休戦協定を破った」とみなされ、抗争の直接的な引き金となります。また、拳が過去に犯した罪(川西をそそのかしたこと)も、両校の深い因縁の核として明かされます。
【違い】
- 対立の構図:最大の違いは「戦いのスケール」です。
- 前作:鈴蘭内部の覇権争い(G.P.S. vs 芹沢軍団)という「内戦」。
- 今作:鈴蘭 vs 鳳仙学園という「学校間戦争」。
- 主人公の成長:前作の源治は、自分の強さだけを信じて突き進む「一匹狼」でした。しかし今作では、バラバラの鈴蘭をまとめるために「頭を下げる」こと、仲間のために「責任を負う」ことを学びます。拳の力だけでなく、リーダーとしての器が試される物語になっています。
- 敵の性質:前作の敵・芹沢は、源治と同じく「個」のカリスマで人を惹きつけるタイプでした。しかし今作の敵・鳴海は、「組織」と「規律」で軍団を率いるタイプ。個の集団である鈴蘭が、いかにして最強の組織に立ち向かうか、という対比が鮮明です。
原作漫画『クローズ』との関係性
『クローズZERO』シリーズは、高橋ヒロシによる原作漫画『クローズ』の「前日譚(プリクエル)」という位置づけです。原作漫画は、主人公の坊屋春道が鈴蘭に転校してくるところから始まりますが、『ZERO』シリーズはその1年前、源治や芹沢たちが3年生だった時代を描いています。
- 映画オリジナルストーリー:滝谷源治、芹沢多摩雄、鳴海大我といった主要キャラクターのほとんどは、映画版のオリジナルキャラクターです。原作には登場しません。
- 原作からの登場キャラクター:
- 林田恵(リンダマン):原作でも鈴蘭最強の男として君臨しており、映画でもその立ち位置は同じです。
- 海老塚三人衆(ヒロミ・ポン・マコ):原作では春道の仲間となる3人組。映画ではまだ2年生として登場し、抗争の中心からは一歩引いた視点を持っています。
- 美藤竜也(三浦春馬):ここが最大の接点です。美藤竜也は原作において、鳳仙の四天王の一人として登場する重要キャラクター。今作では彼がまだ1年生だった頃の姿が描かれ、「なぜ彼が鈴蘭を憎むのか」の一端(兄・真喜雄の死)が描かれます。
- 設定の共有:「カラスの学校」鈴蘭と「殺しの軍団」鳳仙という設定、両校の長きにわたる因縁(休戦協定)などは、原作の世界観を忠実に踏襲しています。
つまり、『クローズZERO II』は、原作の空白の1年間を、原作者・高橋ヒロシの完全協力のもと、映画オリジナルキャラクターで描いた「公式のアナザーストーリー」と言えます。
物語の結末は?最後のシーンをネタバレ解説
(※以下、物語の核心に触れるネタバレを含みます)
鳳仙の圧倒的な組織力の前に、G.P.S.も芹沢軍団も個別に撃破され、鈴蘭は壊滅状態に陥ります。片桐拳は、すべての因縁の発端が自分にあることを源治に告白し、一人で鳳仙に乗り込み、鳴海大我に土下座して抗争を止めようとします。しかし、鳴海の憎しみは深く、拳は袋叩きにされてしまいます。
拳の行動を知った源治は、鈴蘭を一つにするため、プライドを捨てて芹沢多摩雄のもとへ向かいます。そして、全校生徒が見守る中、芹沢に対し「俺と一緒に戦ってくれ」と土下座します。源治の本気を見た芹沢は、それを受け入れ、ついにG.P.S.と芹沢軍団が「鈴蘭」として一つになります。
決戦の火蓋が切られます。屋上を目指す鈴蘭軍団に対し、鳳仙の幹部たちが各階で待ち受けます。
伊崎、牧瀬、忠太らが鳳仙の幹部たちを倒し、道を開きます。
そして、芹沢多摩雄は、狂気的な戦闘スタイルの漆原凌(綾野剛)と対峙。「ケンカには限度がある」と、漆原を強烈な一撃で沈めます。
辰川時生は、病み上がりの体で的場闘志らと戦い、芹沢と源治を屋上へと送り出します。
屋上では、源治と鳴海大我の一対一のタイマンが始まります。両校のトップ同士の戦いは、互いの意地とプライドがぶつかり合う壮絶な殴り合いとなります。満身創痍の中、最後に立っていたのは滝谷源治でした。鳴海は源治に「お前の勝ちだ」と敗北を認め、両校の戦いは終わります。
【最後のシーン】
季節は変わり、卒業式の日。芹沢や時生たちが卒業していく中、滝谷源治の姿もありました。彼は留年せず、無事に卒業できることになったのです。
しかし、源治にはやり残したことがありました。それは「リンダマンを倒す」こと。
卒業証書を空に投げ捨てた源治は、リンダマンのもとへ走り、最後の戦いを挑みます。「リンダマン、勝負だ!」。二人の拳が交錯したところで、物語は幕を閉じます。
(※原作ではリンダマンは卒業まで無敗であり、源治が勝てたかどうかは描かれていませんが、鈴蘭を一つにした源治が、最強の男に全力をぶつける、清々しいラストシーンとなっています)
【映画】『クローズZERO II』のキャスト・相関図・あらすじをネタバレしたら

- ライバル校・鳳仙学園を演じた豪華キャスト陣の魅力。
- 綾野剛が演じた漆原凌の強烈なビジュアルと狂気的な戦闘スタイル。
- 三浦春馬が演じた美藤竜也の、原作ファンも納得のカリスマ性と存在感。
- 鈴蘭と鳳仙、最強は誰か?キャラクター強さランキングを考察。
- 作品を彩る熱い名言の数々と、THE STREET BEATSによる主題歌・挿入歌。
鳳仙学園キャストは誰?キャスト一覧と役どころ
『クローズZERO II』の成功は、鈴蘭キャストの魅力はもちろんのこと、敵役である鳳仙学園にいかに魅力的なキャストを配置できたかにかかっています。金子ノブアキを筆頭に、最強の「殺しの軍団」を演じた俳優陣を紹介します。
- 鳴海大我(なるみ たいが) / 演 – 金子ノブアキ
鳳仙のトップ。演じた金子ノブアキは、ロックバンド「RIZE」のドラマーとしても活躍しています。その鋭い眼光と、静かな怒りをたたえたカリスマ性、そして長身から繰り出される重い蹴り技は、源治の情熱的なスタイルと見事な対比を生み出しました。規律で軍団を統率する、鈴蘭にはいないタイプのリーダー像を完璧に体現しています。 - 美藤竜也(びとう たつや) / 演 – 三浦春馬
鳳仙の1年生。当時すでに『恋空』などでトップスターだった三浦春馬が、原作の人気キャラクターを演じるということで大きな話題となりました。1年生とは思えない貫禄と、余裕すら感じさせる戦闘スタイル、そして鳴海への敬意と自身の野望が入り混じる複雑な表情を見事に演じ切りました。 - 漆原凌(うるしばら りょう) / 演 – 綾野剛鳳
仙の幹部。後述しますが、綾野剛にとって出世作の一つとなった強烈なキャラクターです。 - 的場闘志(まとば とうし) / 演 – 阿部亮平
鳳仙のNo.2。鳴海への忠誠心が最も厚い武闘派。 - 熊切力哉(くまきり りきや) / 演 – 大口兼悟
鳳仙の幹部。パワー自慢。 - 芝山隼人(しばやま はやと) / 演 – 蕨野友也
鳳仙の幹部。スピードファイター。
彼らが揃いの白い制服(幹部は白のジャージ)で鈴蘭に乗り込んでくるシーンは、黒い制服の鈴蘭との対比で、異様な威圧感と美しさすら感じさせます。
漆原凌役の綾野剛の怪演に注目
『クローズZERO II』で、主演の小栗旬や山田孝之を食うほどの強烈なインパクトを残したのが、鳳仙の幹部・漆原凌を演じた綾野剛です。
当時、綾野剛はまだブレイク前夜とも言える時期でしたが、この役で一気に注目を集めました。漆原凌は、他の不良たちとは一線を画す異様な存在感を放っています。
- ビジュアル:鳳仙のスキンヘッド集団の中で、一人だけ黒い服に身を包み、肩まである黒髪、色白の肌、そして常に黒い傘を手にしています。このビジュアルだけで、彼の異常性が際立っています。
- 戦闘スタイル:彼の戦い方は、サディスティックそのものです。相手を徹底的に痛めつけることを楽しみ、肘や膝を使った常人離れした攻撃を繰り出します。
- 芹沢とのタイマン:クライマックスでの芹沢多摩雄との戦いは、本作屈指の名勝負です。芹沢の「百獣の王」たる野性的なパワーに対し、漆原は予測不能な動きと狂気で応戦します。しかし、芹沢から「ケンカには限度があるんだよ」と、そのスタイルを否定され、最後は芹沢の渾身の一撃に敗れます。
綾野剛は、このミステリアスで危険な役どころを「怪演」と呼ぶにふさわしいレベルで演じ切り、その後の大ブレイクへの足がかりとしました。
美藤竜也役・三浦春馬の圧倒的な存在感
原作『クローズ』において、鳳仙学園は「美藤兄弟」の時代が長く続きます。漆原凌が映画オリジナルの強烈なキャラクターだったのに対し、美藤竜也は原作ファンにとって待望の登場でした。
三浦春馬が演じた美藤竜也は、当時10代とは思えないほどのカリスマ性と存在感を放っています。
- 原作へのリスペクト:美藤竜也は、原作では冷静沈着かつ圧倒的な実力者として描かれます。三浦春馬は、そのクールな雰囲気と、戦いを楽しむ余裕、そして兄(真喜雄)を殺されたことによる鈴蘭への静かな憎しみを、見事に表現しました。
- 1年生としての立ち位置:彼はまだ1年生でありながら、鳴海大我ら3年生の幹部会に同席しています。これは彼の類稀なる実力が、学年を超えて認められている証拠です。
- 未来への布石:劇中、彼は鳴海に対して絶対的な忠誠を見せつつも、独自の視点で戦いを見つめています。クライマックスの総力戦でも、彼は1年生の集団を率いてはいますが、源治や鳴海といったトップ同士の戦いには直接関与しません。これは、鳴海の卒業後、彼が鳳仙を背負っていく未来(原作へと続く物語)を暗示させています。
わずかな出番ながら、スクリーンに映るたびに観客の目を釘付けにする、三浦春馬のスター性と演技力が光る役どころでした。
キャラクター強さランキングTOP10
『クローズZERO』シリーズの魅力は、個性豊かな男たちの「強さ」です。独断と偏見に基づき、『ZERO II』時点での強さランキングを考察します。
- 林田恵(リンダマン)
文句なしの最強。源治が二度挑んでも勝てなかった(と思われる)絶対的な壁。 - 滝谷源治
芹沢、鳴海という両校のトップをタイマンで破った主人公。そのタフネスと執念は最強クラス。 - 芹沢多摩雄
源治に敗れたとはいえ、その差は紙一重。「百獣の王」のフィジカルは健在で、漆原凌を倒した実力は本物。 - 鳴海大我
鳳仙のトップ。源治と互角の死闘を繰り広げた実力は、芹沢とほぼ同等。 - 美藤竜也
1年生ながら、その実力は幹部クラス。鳴海も「お前の力が必要だ」と認めるほど。 - 漆原凌
狂気的な戦闘スタイルで芹沢を追い詰めた実力は、鳳仙No.2と言っても過言ではない。 - 伊崎瞬
G.P.S.のNo.2。キレ者であると同時に、タイマンでもトップクラスの実力を持つ。 - 的場闘志
鳳仙のNo.2。鳴海からの信頼も厚く、時生や牧瀬ら鈴蘭幹部を苦しめた。 - 辰川時生
病み上がりながら、芹沢のために体を張る。本来の実力は伊崎と互角かそれ以上。 - 戸梶勇次 / 牧瀬隆史
芹沢軍団の頭脳・戸梶と、G.P.S.の武闘派・牧瀬。どちらも軍団の中核を担う実力者。
心に残る名言・名セリフ集
男たちの熱いドラマは、心に残る多くの名言を生み出しました。
- 「テメェにてっぺん獲らせるぐらいなら、俺は鈴蘭に火ぃつける」(芹沢多摩雄)…前作で源治に敗れた後も、決して屈しない芹沢のプライドを表すセリフ。
- 「カラスの集団がよ、空、白く染められちまってんじゃねえかよ!」(芹沢多摩雄)…鳳仙(白)にやられていく鈴蘭(カラス)の現状を嘆く言葉。
- 「俺と一緒に戦ってくれ!頼む!」(滝谷源治)…プライドを捨て、鈴蘭統一のために芹沢に土下座する、源治の成長が最も表れた名言。
- 「ケンカにも限度があるだろ」(芹沢多摩雄)…漆原凌のサディスティックな戦い方に対するセリフ。芹沢なりの美学が感じられます。
- 「お前(源治)はカラスだけど、群れるカラスも悪くねぇ」(片桐拳)…一匹狼だった源治が、仲間を率いて「群れ」として戦う姿を認めた拳の言葉。
- 「お前の勝ちだ…鈴蘭」(鳴海大我)…すべてを出し切り、敗北を認める鳳仙トップの潔いセリフ。
- 「リンダマン、勝負だ!」(滝谷源治)…卒業式の日、鈴蘭制覇の最後の仕上げとして最強の男に挑む、彼の終わらない挑戦を象徴するラストセリフ。
主題歌・オープニング曲・挿入歌まとめ
『クローズZERO』シリーズの世界観を決定づけたのは、伝説のロックバンド「THE STREET BEATS」の楽曲です。
- オープニングテーマ:「I WANNA CHANGE」前作から引き続き、オープニングで使用されました。この曲が流れると「クローズが始まった」と感じる、まさに代名詞的な楽曲です。
- エンディングテーマ(主題歌):「さすらいの歌」今作のために書き下ろされた新曲。壮絶な戦いを終え、卒業していく男たちの背中を押すような、疾走感と哀愁が入り混じる名曲です。
- 挿入歌:「KICK OVER」などクライマックスの鈴蘭 vs 鳳仙の総力戦など、劇中の重要なファイトシーンでTHE STREET BEATSの楽曲が多数使用され、アドレナリンを最高潮に高めてくれます。
三池崇史監督の映像とTHE STREET BEATSのロックサウンドは、これ以上ないほどの完璧な融合を見せています。
撮影で使われたロケ地はどこ?
あの独特な、荒廃しつつもエネルギーに満ちた鈴蘭と鳳仙の舞台は、実在の場所で撮影されました。
- 茨城県土浦市本作のロケ地の中心となった場所です。
- 土浦工業高校(廃校):鈴蘭男子高校や鳳仙学園の外観、校舎内のシーンの多くがここで撮影されました。
- 土浦セントラルシネマビル:劇中で印象的な映画館のシーンなどで使用されました。
- モール505:伊崎瞬が奇襲される商店街のシーンなどが撮影されました。
- 茨城県高萩市
- 高萩清松高校:土浦工業高校と並び、学校のシーンで使用されました。
- 栃木県藤岡町クライマックスの決戦シーンなど、大規模な撮影が行われました。
これらのロケ地は、工業地帯の持つ無骨な雰囲気や、昭和の面影を残す商店街の風景が、『クローズZERO』の世界観と奇跡的にマッチし、作品のリアリティラインを支える重要な要素となりました。
※ 配信有無は、Disney+の作品ページで最終確認が必要です
【映画】『クローズZERO II』キャスト・相関図・あらすじのネタバレまとめ
- 『クローズZERO II』は2009年に公開された日本の大ヒットアクション映画。
- 監督は三池崇史、主演は小栗旬が務める。
- 前作で鈴蘭の覇権争いに一応の決着がついた後の物語が描かれる。
- 今作の敵は、”殺しの軍団”と恐れられる鳳仙学園。
- 滝谷源治率いるG.P.S.と芹沢多摩雄率いる芹沢軍団が、鳳仙打倒のために一時休戦し共闘する。
- 鳳仙学園のトップ・鳴海大我を金子ノブアキが演じる。
- 原作の人気キャラクター・美藤竜也役で三浦春馬が出演。
- 幹部・漆原凌を演じた綾野剛の狂気的なキャラクターが話題となった。
- 鈴蘭と鳳仙の間には過去の因縁があり、それが抗争の引き金となる。
- クライマックスの全軍激突シーンは邦画史に残る迫力と評される。
- 友情、裏切り、そして拳と拳のぶつかり合いが熱く描かれる。
- 山田孝之演じる芹沢多摩雄の男気とカリスマ性も健在。
- やべきょうすけ演じる片桐拳の役割も物語の重要な鍵を握る。
- 主題歌はThe Street Beatsの「さすらいの歌」。
- アクションシーンだけでなく、登場人物たちの人間ドラマも見どころの一つ。
- 原作ファンも楽しめるオリジナルストーリーとなっている。
- 最終的に鈴蘭は鳳仙との戦いに勝利するが、源治は卒業までにリンダマンを倒すことはできなかった。
- 多くの若手俳優がこの作品をきっかけにブレイクした。
- 男たちの熱い戦いと生き様を描いた青春映画の金字塔。
『クローズZERO II』は、単なる不良映画の枠を超え、組織と個、友情とプライド、そして敗北から立ち上がる若者たちの成長を描いた濃密な人間ドラマです。前作を凌駕するスケールで描かれた鈴蘭と鳳仙の頂上決戦は、日本映画史に残る熱量を放っています。未見の方はもちろん、一度ご覧になった方も、ぜひこの機会にカラスたちの熱い戦いを体感してみてはいかがでしょうか。
参照元URL
- TBSチャンネル(本作の放送・製作に関わるTBSの公式サイト): https://www.tbs.co.jp/tbs-ch/item/m1097/
- allcinema(映画データベース): https://www.allcinema.net/cinema/332156
- 東宝株式会社(配給会社): https://www.toho.co.jp/
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