中国ドラマ

『後宮の涙』キャスト・相関図・あらすじを解説

📖この記事の概要

©2013 湖南衛視 中国ドラマ『後宮の涙』は、原題を『陆贞传奇(陸貞伝奇)』といい、2013年に中国・湖南衛視で放送された北斉時代が舞台の歴史ドラマです。(ウィキペディア)商家の娘として育ったヒロイン・陸貞(りくてい)が、父の死と継母の陰謀をきっかけに後宮へと足を踏み入れ、下級女官から宰相(女性としては前例のない最高位の官職)にまで上りつめていくサクセスストーリーが描かれます。(〖BS11〗) ...

©2013 湖南衛視

中国ドラマ『後宮の涙』は、原題を『陆贞传奇(陸貞伝奇)』といい、2013年に中国・湖南衛視で放送された北斉時代が舞台の歴史ドラマです。(ウィキペディア)
商家の娘として育ったヒロイン・陸貞(りくてい)が、父の死と継母の陰謀をきっかけに後宮へと足を踏み入れ、下級女官から宰相(女性としては前例のない最高位の官職)にまで上りつめていくサクセスストーリーが描かれます。(〖BS11〗)

主演はチャオ・リーイン(趙麗穎)。素朴さと芯の強さを併せ持つ陸貞を等身大かつ魅力的に演じ、一躍スター女優としての地位を固めました。高湛を演じるチェン・シャオ(陳暁)、高演役のキミー・チャオ(喬任梁)、さらに婁皇后や蕭喚雲など“クセの強い”キャラクターたちが物語を大きく動かしていきます。(〖BS11〗)

日本では、BSフジやLaLa TVなどで、台湾版をベースとした全45話構成として放送され、その後もBS11など複数の局・配信サービスで繰り返しオンエアされてきました。(ウィキペディア)
いわゆる「宮廷女官もの」が好きな視聴者の間では、『宮廷女官チャングムの誓い』や『トンイ』に続く“成り上がり宮廷ドラマ”として親しまれている一本です。(〖BS11〗)

この記事では、

  • 作品の基本情報
  • 陸貞・高湛・高演・婁皇后・蕭喚雲などのキャスト/登場人物と相関図イメージ
  • 序盤から最終回までのあらすじ(ネタバレあり)
  • 原作小説『女相』や史実との関係
  • ドラマとしての見どころ・評価・類似作品
    までをまとめて解説していきます。

記事のポイント

  • 『後宮の涙』の原題・放送年・話数・舞台となる北斉時代など、基本情報を一通り整理する
  • 商家の娘から女官、そして中国史上唯一とされる“女性宰相”へ成長していく陸貞のサクセスストーリーとして物語を捉える
  • 陸貞・高湛・高演・婁皇后・蕭喚雲・丹娘などの立場や感情の動きを追い、相関図をイメージしやすくする
  • 序盤~中盤~クライマックスまでの流れを、後宮の権力争いと恋愛模様がどう絡むかに注意しながらネタバレありで紹介する
  • 原題『陸貞伝奇』・英題「Legend of Lu Zhen」、原作小説『女相』、史実の陸令萱との関係を押さえておく
  • 日本での放送・配信情報や、似たテイストの宮廷女官ドラマを紹介し、次に観る作品選びの参考にする

【中国ドラマ】『後宮の涙』キャスト・相関図・あらすじ

©2013 湖南衛視

チェックポイント

  • 原題・邦題・英題、放送年・話数などの基本データを最初に押さえておく
  • 陸貞を中心に、高湛・高演・婁皇后・蕭喚雲・後宮の女官たちがどう繋がるかをイメージしながら読む
  • 舞台となる“北斉”という時代背景や、実在の女侍中・陸令萱がモデルになっている点を知っておく
  • 序盤の「後宮入りまで」、中盤の「女官から官吏へ」、終盤の「皇位継承争いと最終決断」という大まかな流れを意識する
  • 原作小説『女相』や史実からの脚色ポイントを知ることで、“史実ドラマ”ではなく“歴史フィクション”として楽しむ心構えを持つ

『後宮の涙』とは?原題・放送年・話数など基本情報(2013年/全59話〈中国版〉・全45話〈日本放送版〉)

『後宮の涙』(こうきゅうのなみだ)は、原題を『陆贞传奇(陸貞伝奇)』とする中国の歴史テレビドラマです。2013年5月5日から中国・湖南衛視で放送が始まり、本国版は全59話構成となっています。(ウィキペディア)

香港版は全41話、台湾版(DVD版・華視版)は全45話に再編集され、日本ではこの台湾版がBSフジやLaLa TVなどで放送されました。(ウィキペディア)
その後もBS11などで再放送が行われており、「中国ドラマ枠」でたびたびラインナップに入る“定番作品”のひとつになっています。(〖BS11〗)

英題は「Legend of Lu Zhen」または「Female Prime Minister」。原作は張巍(チャン・ウェイ)の小説『女相』で、北斉の女侍中・陸令萱(りくれいけん)をモデルにしつつ、物語自体はフィクション色が強い歴史ドラマとして構成されています。(ウィキペディア)

ジャンルとしては、

  • 宮廷歴史ドラマ
  • 後宮を舞台にした政治・権力闘争
  • 女官の成り上がりを描くサクセスストーリー
  • 身分差ラブロマンス
    がミックスされており、“ラブ要素も政治要素もどちらも見たい”という視聴者にぴったりの仕上がりです。

キャスト・登場人物一覧と相関図(陸貞/高湛/高演/婁皇后/蕭喚雲/韓暁東/丹娘 ほか)

物語の中心にいるのは、もちろんヒロインの陸貞と、彼女を取り巻く北斉王族・後宮の女性たちです。

  • 陸貞(りくてい)/演:チャオ・リーイン(趙麗穎)
    代々役人の家柄に生まれた商人の娘。聡明でまじめ、責任感が強い性格です。継母の陰謀によって父を失い、身の安全を守るため・真相を明らかにするために後宮入りを決意。やがて女官試験に合格し、実務能力を買われて官吏へと抜擢されていきます。(〖BS11〗)
  • 高湛(こうたん)/演:チェン・シャオ(陳暁)
    北斉王族の一人で、後の武成帝となる人物。婁皇后の実子ではないため、宮中では常に命を狙われる立場にありますが、民を思う優しさと現実的な判断力を持つ“理想の王子”タイプ。陸貞とは、身分差を越えた恋愛関係へ発展していきます。(ウィキペディア)
  • 高演(こうえん)/演:キミー・チャオ(喬任梁)
    高湛の異母兄で、婁皇后の実子。皇族の一員として育てられ、自らも王座に就く運命にありますが、弟・高湛との関係や陸貞への感情を巡って、内面に大きな葛藤を抱える人物です。
  • 婁皇后(ろうこうごう)/婁太后
    高演の母であり、権力への執着が強い“後宮の絶対権力者”。高湛を排除し、自らの息子を皇帝に据えるため、時に冷酷な手段も辞さない存在として描かれます。
  • 蕭喚雲(しょうかんうん)/演:ヤン・ロン(楊蓉)
    容姿端麗でプライドが高い女性。高湛を想うあまり、陸貞に対して複雑な感情を抱き、ライバル/協力者という微妙な立ち位置を行き来します。
  • 韓暁東(かんぎょうとう)
    高湛の側近であり護衛的な立場。主君への忠誠心が強く、陸貞の才能も冷静に評価していく理性的なキャラクターです。
  • 丹娘(たんじょう)/演:徐麒雯
    陸貞と同じく女官として後宮に入った同僚。好奇心旺盛で明るく、時におっちょこちょいながらも、陸貞の良き友人・相棒として支え続けます。(中国ドラマ.com)

相関図をイメージする場合、

  • 中央に「陸貞」
  • 右上に「高湛」・その上に「高演」・さらにその上に「婁皇后/皇太后」
  • 左側に「蕭喚雲」や後宮の女官たち(敵対も友情も)
  • 下側に「丹娘」「韓暁東」など陸貞を支える味方
    といった配置で考えると、人物同士の矢印(恋愛・権力・嫉妬・友情)が頭に入りやすくなります。

舞台となる北斉時代と後宮・朝廷の勢力図|陸令萱をモデルにした物語世界

ドラマの舞台は、中国南北朝時代の北斉王朝。史実の北斉は、名門・高氏によって建てられ、短期間ながらも激しい権力争いに揺れた王朝として知られています。(ウィキペディア)

『後宮の涙』は、そんな北斉の宮廷を舞台に、

  • 皇帝および皇族の派閥争い
  • 婁皇后と太后勢力
  • 後宮の女官・妃たちの主導権争い
  • 官僚たちの思惑や外部勢力
    が複雑に絡み合う世界を描きます。

陸貞のモデルとされる陸令萱は、史実では高緯の乳母として権勢を振るった“女相”であり、政権中枢にまで上りつめた数少ない女性の一人です。ドラマ版でも、高湛・高演など実在の人物名がそのまま登場しながらも、物語の展開はフィクション寄りに作られており、「史実にヒントを得たドラマ」として楽しむスタイルが推奨されています。(ウィキペディア)

序盤のあらすじ|父の死と継母の陰謀、後宮入りを決意する陸貞

序盤では、陸貞がどのような経緯で後宮入りすることになったのかが丁寧に描かれます。

陸貞は、代々役人の家系に生まれた商家の娘。母を早くに亡くし、父と二人三脚で家業を支えてきました。聡明で働き者の彼女は、商売の実務にも積極的に関わり、その能力を父からも高く評価されています。(〖BS11〗)

しかし、その“有能さ”が継母の嫉妬を買うことに。継母は財産を独占しようと企み、ついには陸貞の父を殺害してしまいます。陸貞は濡れ衣を着せられ、家から追われる身に。身寄りを失いながらも、自分の力で生きていく道を探す中で、“宮中に入れば出世の道が開けるかもしれない”と考え、女官として後宮を目指す決意を固めます。(〖BS11〗)

入宮試験の道中で出会うのが、高湛です。彼がただの貴公子ではなく、命を狙われる身であることを知らない陸貞は、困っている高湛を助け、その礼として特別な玉佩(ぎょくはい)を受け取ります。この玉飾りが、後に宮中で大きな効力を発揮し、陸貞の運命を左右する“鍵”のひとつになっていきます。(ウィキペディア)

後宮での女官修行とライバルたち|婁皇后陣営との対立と友情の芽生え

後宮に入った陸貞を待っていたのは、厳しい規律と熾烈な競争でした。

女官たちは出自も性格もさまざまですが、誰もが自分と家族の生活を守るために必死です。少しでも失敗すれば罰を受け、失脚すれば身の安全さえ危うくなる世界。陸貞は戸惑いながらも、これまで身につけてきた実務能力と、相手の立場を思いやる優しさで少しずつ信頼を獲得していきます。

一方で、婁皇后を頂点とする勢力は、陸貞の成長を快く思いません。陸貞の持つ玉飾りが“高湛との縁”を象徴するものであると気づき、彼女を排除しようと画策します。陸貞は何度も罠にかけられかけますが、そのたびに機転と誠実さで危機を乗り越え、周囲の評価を逆に高めていきます。(中国ドラマ.com)

丹娘のような気さくな同僚や、厳しいながらも真っ直ぐな先輩女官との出会いも、陸貞の支えになります。後宮が“敵だらけの場所”ではなく、“支え合う仲間もいる場所”として描かれることで、視聴者も自然と陸貞の周囲の人間関係に愛着を持つようになっていきます。

中盤のあらすじ|女官から官吏へ、実務能力を発揮して頭角を現す陸貞

後宮での試練を乗り越えた陸貞は、やがて女官試験に合格し、高位の女官として実務を任される立場へと進んでいきます。

彼女が担当するのは、財政や物資管理、衣装・宝飾の管理など、国家運営にも直結する重要なセクション。商家で培った計算能力や、現場をよく観察する目が活かされ、無駄の多かった制度を改善したり、新しい技術を導入したりすることで、北斉の財政にも貢献していきます。(ウィキペディア)

その一方で、陸貞は自分の“出自の秘密”にも向き合わざるを得なくなります。父の死の真相を追及し、継母を法廷に引きずり出そうとする過程で、自分が思っていた以上に複雑な身の上であることが判明。家族への想いと正義感がぶつかり合い、その葛藤が中盤の大きなドラマになっています。

高湛との恋と権力闘争のはざま|身分違いの恋が抱えるリスク

陸貞が成長し、女官・官吏として頭角を現していくほどに、高湛との距離も少しずつ縮まっていきます。

二人の関係は、最初は「偶然助けたお礼」をきっかけとする縁にすぎません。しかし、高湛は陸貞の誠実さと力強さに惹かれ、陸貞もまた、権力に流されない彼の姿勢に心を開いていきます。視聴者からすると、“正統派ロマンス”として非常に分かりやすく応援したくなる組み合わせです。(〖BS11〗)

ただし、二人の間には“身分差”という大きな壁が立ちはだかります。高湛はやがて皇位に就くべき人物であり、陸貞は身分の低い女官から成り上がった立場。もし二人が公然と結ばれれば、後宮や朝廷に波紋を呼び、政敵に付け入る隙を与えてしまいます。

高湛は陸貞を守るために、陸貞は高湛の立場を守るために、互いの感情をあえて“引き算”せざるをえない場面も多く、その切なさがドラマの大きな魅力になっています。

クライマックスのあらすじ|皇位継承争い・後宮の陰謀と、陸貞の最終的な選択(ネタバレあり)

終盤では、皇位継承問題と反乱が一気に表面化し、物語はクライマックスへ向かいます。

婁皇后は、自らの息子・高演を皇帝の座に留めるため、ライバルである高湛を排除しようと画策します。後宮と朝廷を巻き込んだ陰謀はやがて暴走し、反乱軍の蜂起へとつながっていきます。(〖BS11〗)

反乱軍が宮廷を制圧し、高演や蕭喚雲を軟禁する中、婁皇太后は長公主を殺害し、陸貞を人質に取って高湛に降伏を迫ります。陸貞は、自分の命を賭けて国と愛する人を守る決断を下し、危険な賭けに出ます。その勇気ある行動によって高湛は反乱軍を撃退し、北斉は崩壊の危機から救われることになりますが、陸貞自身は重傷を負い、生死の境をさまようことに。(BS11+(BS11プラス))

最終的に、高湛は陸貞を皇后ではなく、“女相=女性宰相”として側に置く道を選びます。二人は形式的な夫婦ではなく、国を共に治める“君主と宰相”という関係を選択し、陸貞は自分の才能を最大限に発揮できる立場で北斉に尽くすことになります。

恋愛ドラマとして見ると“結ばれないラスト”にも見えますが、陸貞が「愛する人と並び立つために、自分なりの形で人生を選んだ」とも読める、余韻の残る結末です。

脚本・原作小説『女相』との関係と、史実からの脚色ポイント

『後宮の涙』は、張巍の小説『女相』をベースにしており、史実の陸令萱や北斉をモデルにしながらも、ストーリー自体は大きく脚色されています。(ウィキペディア)

史実では、陸令萱は高緯の乳母として権力を握り、内侍府を掌握した女性として知られていますが、ドラマでは“商家の娘から女官へ”“恋愛とサクセスストーリーが並走する”といったフィクション要素が強く盛り込まれています。また、婁皇后や高湛・高演など実在名の人物も、史実とは性格や行動がかなり異なる描かれ方をしており、「歴史の雰囲気を借りたドラマ」としての色合いが濃い作品です。

そのため、「史実と違う」という指摘も一定数ありますが、制作側も“完全な歴史再現”ではなく、“歴史を舞台にしたフィクション”として作っていることは明らかで、視聴時にはその点を割り切って楽しむのが良さそうです。(中国ドラマ.com)

日本での放送局・配信サービス・DVD情報の概要

日本では、台湾版(全45話)がBSフジ・LaLa TVなどで放送され、その後もBS11などの局で繰り返しオンエアされています。(ウィキペディア)

現在も配信プラットフォームによっては見放題・レンタルなどの形で視聴可能な場合がありますが、配信権は随時更新されるため、視聴前には

  • 各種動画配信サービス内で「後宮の涙」「陸貞伝奇」「Legend of Lu Zhen」
    などのキーワード検索
  • BS・CS局の番組表・再放送情報のチェック
    を行い、最新の配信・放送状況を確認するのが安全です。

DVDボックスやレンタルDVDも複数のレーベルから発売されており、“手元に置いて何度も見返したい”派の視聴者にもアクセスしやすい作品となっています。


【中国ドラマ】『後宮の涙』キャスト・相関図・あらすじを理解したら

©2013 湖南衛視

チェックポイント

  • 陸貞というキャラクターの「善良さ+知性+行動力」がどう物語を動かしているかに注目する
  • 高湛・高演・蕭喚雲との感情のもつれや、後宮での女たちの嫉妬・友情がどのように交差しているかを整理する
  • 科挙や官僚制度、後宮制度など、最低限の時代背景を押さえるとドラマの政治パートがぐっと理解しやすくなる
  • 韓国ドラマの宮廷女官ものと比較しながら、“中国版ならではのスケール感”や違いを味わう
  • キャストのその後の代表作・評価、作品への口コミ傾向などを参考に、「次に観る作品」を選ぶヒントにする

陸貞のキャラクター分析|善良さと知性でのし上がる“女官ヒロイン”像

陸貞は、“頑張れば報われる”タイプのヒロインとして非常に分かりやすいキャラクターです。

彼女の強みは、

  • 誰に対しても礼儀正しく接し、敵対する相手にも必要以上に貶める態度を取らない“善良さ”
  • 商家で鍛えられた計算力や観察力、仕事の段取りを組む能力といった“実務的な頭の良さ”
  • 危機的状況でも諦めず、自分で道を切り開こうと行動する“前向きさ”
    といった要素がバランス良く揃っている点です。

後宮ドラマでは、どうしても“策略のうまさ”や“したたかさ”に焦点が当たりがちですが、陸貞の場合はあくまで「正攻法で勝ち取る」タイプ。もちろん駆け引きもしますが、根本にあるのは“周囲を巻き込みながら、みんなが納得できる落としどころを探す”姿勢です。このあたりが、視聴者から「見ていてしんどくなりにくいヒロイン」として支持される理由のひとつでしょう。(〖BS11〗)

高湛・高演・蕭喚雲の関係性と恋愛模様|三角関係・四角関係の読み解き方

恋愛パートの中心にいるのは、陸貞・高湛・高演・蕭喚雲の四人です。

高湛は陸貞への一途な想いを胸に抱えながらも、皇族としての責任を常に最優先に考える人物。一方の高演は、弟への複雑な感情と、皇位に対するプレッシャーの板挟みになっていきます。蕭喚雲は高湛へ想いを寄せるがゆえに、陸貞に嫉妬を向けつつも、単純な“悪役”にはなりきれない繊細な立場に置かれています。

この4人の関係性は、ただの“ラブコメ的な三角関係”ではなく、

  • 皇位継承問題
  • 後宮の派閥争い
  • 一族の思惑
    といった政治要素と密接に結びついているため、誰か一人の“幸せな選択”が、別の誰かの人生を大きく変えてしまう構図が常に存在します。そのため、視聴者目線でも「誰の気持ちも分かるからこそ、簡単に答えが出せない」と感じる場面が多く、単純な“誰推し?”で語り切れない味わいが生まれています。

婁皇后・皇太后・後宮の女たち|嫉妬と野心が渦巻く権力ゲームの構図

後宮を牛耳る婁皇后は、分かりやすい“ラスボス的存在”ですが、その野心は単なる私欲だけではありません。

彼女にとって、息子・高演を帝位に就けることは、一族の安全と繁栄を守る唯一の手段でもあります。男たちが政治の場で権力争いをしている一方で、婁皇后や皇太后、側室たちは“後宮”という限られた空間で、自らの生存戦略を懸命に模索しているとも言えます。

陸貞はそんな中で、「誰かを蹴落としてのし上がる」のではなく、「全体としてより良い状態に近づける」方向に力を使おうとする存在です。婁皇后と陸貞の対立は、“権力を守るための政治”と“民と国のための政治”の違いを象徴しており、二人のやり取りから“権力ゲームの虚しさ”も感じ取れる構造になっています。

科挙・官僚制度・後宮制度など、ドラマを楽しむために押さえておきたい時代背景

『後宮の涙』をより深く楽しむには、ざっくりとした時代背景を知っておくと理解度がぐっと上がります。

  • 科挙・官僚制度
    本格的な科挙制度が整うのは隋・唐以降ですが、北斉の時代にも官吏登用試験や官位の階層制度は存在していました。ドラマでは、陸貞が“女官としての昇進試験”を通過し、その後“官女(女官吏)”へ抜擢される過程が描かれます。これは、当時としてはかなり例外的なキャリアパスであり、“女性にも実務の場を開こうとする理想主義的な設定”としてフィクション的に強調されています。(ウィキペディア)
  • 後宮制度
    後宮は、皇帝の妃・側室・女官たちが暮らす空間でありながら、実質的には政治の一部でもあります。誰が皇帝の信頼を得るかによって、皇族や外戚の勢力図が変わるため、後宮内部の小さな嫌がらせや噂話も、時に国家の命運を左右する要素になり得ます。

こうした背景を念頭に置くと、陸貞が後宮で築いた人間関係や、官吏として提案した改革案の意味が、より立体的に見えてきます。

『宮廷女官チャングムの誓い』『トンイ』と比較した“成り上がり宮廷劇”としての共通点と違い

日本でも人気の高い『宮廷女官チャングムの誓い』や『トンイ』と比較すると、『後宮の涙』は“中華版成り上がり宮廷劇”としての共通点と違いがはっきりしています。

共通点としては、

  • 庶民や低い身分の女性が、実力と努力で宮廷内での地位を上げていく
  • 権力争いや陰謀に巻き込まれながらも、信念を曲げずに進んでいく
  • 料理・医術・記録など、専門スキルを活かして評価される
    といった“努力型ヒロイン”の王道パターンが挙げられます。

一方、『後宮の涙』では、

  • ヒロインが最終的に「女性宰相」という、極めて政治色の強いポジションに就く
  • 恋愛と政治がより密接に絡み、愛のために結婚ではなく“宰相の道”を選ぶラスト
  • 北斉という短命王朝をベースにした、ややシリアス寄りの歴史観
    など、中国ならではの設定やテイストが前面に出ています。

韓国ドラマの宮廷モノが好きな人には、似た“成長ストーリー”として安心して入りやすい一方で、中国作品らしいスケール感や政治描写の濃さも味わえる作品と言えるでしょう。(〖BS11〗)

チャオ・リーイン(趙麗穎)&チェン・シャオ(陳暁)らキャストの魅力と代表作

主演のチャオ・リーインは、本作でヒロイン・陸貞を演じたことで大きくブレイクしました。

その後、『花千骨』『楚喬伝』『明蘭~才媛の春~』など、歴史・ファンタジー系の大作で次々と主演を務め、“中国時代劇といえばこの人”といっても過言ではない存在になっていきます。『後宮の涙』では、初々しさを残しつつも、後半に向けて徐々に“宰相らしい威厳”を身につけていく演技の変化にも注目です。(〖BS11〗)

高湛役のチェン・シャオは、『月に咲く花の如く』『射鵰英雄伝』などで多彩な役柄をこなす人気俳優。柔らかな物腰と陰のある表情のギャップが、高湛というキャラクターの“優しいけれどどこか近寄りがたい”雰囲気とよくマッチしています。(〖BS11〗)

高演を演じたキミー・チャオは、本作をきっかけに日本でも知名度を上げました。三角関係の一角として、高湛とは違うタイプの“王子様像”を体現しており、視聴者によっては「高演派」「高湛派」に分かれて語られるのも、このドラマならではの楽しみ方です。

「史実と違う」と言われるポイントと、フィクションとしての割り切り方

前述の通り、『後宮の涙』は史実の陸令萱や北斉の政治状況をベースにしつつも、ストーリーはかなりフィクション寄りです。

  • 実在の人物の人間関係や年齢設定が変更されている
  • 陸貞の出自や後宮入りの動機は、ドラマ独自の“ドラマチックな事情”に置き換えられている
  • 恋愛要素や女性宰相としての成り上がり方は、史実よりもはるかにロマンチックかつ理想化されている
    といった点が、「史実とは違う」と指摘される主な理由です。(ウィキペディア)

ただし、“歴史ドラマ”といっても、中国では「歴史をベースにしたフィクション」が多数派であり、視聴者もその前提で楽しむことが一般的です。むしろ、『後宮の涙』をきっかけに北斉や陸令萱に興味を持ち、そこから本格的な歴史書や資料に手を伸ばす……という楽しみ方も十分アリでしょう。

『後宮の涙』の評価・口コミ傾向と、ハマる視聴者/好みが分かれやすい視聴者のポイント

口コミやレビューを見ていくと、『後宮の涙』には大きく二種類の評価傾向があります。

好意的な感想としては、

  • 陸貞の成長物語が王道で、スカッとする展開が多い
  • チャオ・リーインとチェン・シャオのケミストリーが良く、ロマンス部分に説得力がある
  • 後宮ものとしては比較的残酷描写が控えめで、“しんどくなり過ぎない”
    といった点が挙げられます。(〖BS11〗)

一方で、

  • 歴史的事実から離れすぎている
  • 後半にかけて陰謀や反乱などの展開が詰め込まれ、やや駆け足に感じる
  • 政治描写より恋愛要素が強めで、人によっては物足りない
    といった意見も見られます。(中国ドラマ.com)

総じて、

  • 宮廷女官もの・成り上がりストーリーが好き
  • “努力型ヒロイン”を応援するのが好き
  • ドロドロしすぎない後宮ドラマを見たい
    といった視聴者には強く刺さる一方、
  • 史実にかなり忠実な歴史ドラマを求めている
  • 政治・軍事の駆け引きをメインで見たい
    という人には、少しライトに感じられる可能性があります。

【中国ドラマ】『後宮の涙』キャスト・相関図・あらすじのまとめ

  • 『後宮の涙』は、原題『陆贞传奇(陸貞伝奇)』、英題「Legend of Lu Zhen」の2013年制作中国時代劇で、本国版全59話・日本放送版全45話の長編ドラマである。(ウィキペディア)
  • 舞台は南北朝時代の北斉。実在した女侍中・陸令萱をモデルに、商人の娘として育った陸貞が、父の死と継母の陰謀をきっかけに後宮入りし、数々の試練を乗り越えながら女性宰相へと成長していく物語が描かれる。(ウィキペディア)
  • ヒロイン・陸貞を演じるのはチャオ・リーイン(趙麗穎)、彼女を支える(時に苦しめる)王子・高湛役はチェン・シャオ(陳暁)、高湛の兄・高演をキミー・チャオ(喬任梁)が演じ、婁皇后・蕭喚雲・丹娘ら個性豊かなキャラクターが物語に厚みを与えている。(〖BS11〗)
  • 日本放送版はBSフジやLaLa TV、BS11などで放送されており、配信サービスやDVDなどを通じて現在も視聴可能な機会がある。視聴の際には最新の放送・配信情報を確認するのがおすすめ。(ウィキペディア)
  • 物語序盤では、継母に父を殺された陸貞が後宮入りを決意し、厳しい女官修行とライバルたちとの対立の中で少しずつ実力を認められていく姿が描かれる。中盤では、女官から官吏へと抜擢され、財政改革など実務面で頭角を現しながら、自らの出自の秘密と向き合うことになる。(ウィキペディア)
  • 後半では、陸貞と高湛の身分差ラブロマンスと、婁皇后を中心とする皇位継承争い・反乱が絡み合い、陸貞は自らの命を懸けて国と愛する人を守る決断を下す。最終的に彼女は皇后ではなく“女性宰相”として高湛のそばに立つ道を選び、国政に力を尽くすエンディングを迎える。(BS11+(BS11プラス))
  • 史実からの脚色やフィクション要素は多いものの、“一人の女性が努力と知恵で運命を切り開く”成り上がりドラマとして高い支持を得ており、宮廷女官ものや女性の成長ストーリーが好きな視聴者にとっては、ぜひ一度チェックしておきたい代表作のひとつと言える。(〖BS11〗)

参照元

  • 後宮の涙 – Wikipedia(ウィキペディア)
  • 中国ドラマ 後宮の涙|番組紹介・キャスト情報(BS11公式)(〖BS11〗)
  • 「後宮の涙 あらすじを感想付きで全話ネタバレで詳しく紹介!」中国ドラマ.com(中国ドラマ.com)

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